大塚HD、第2四半期決算短信発表 全事業セグメントで増収
大塚ホールディングス㈱(東京都千代田区、井上眞社長)はこのほど、2025年12月期第2四半期決算短信を発表した(連結)。売上は前年同期比6.5%増の1兆1,807億6,600万円、営業利益は同91.7%増の2,421億1,800万円だった。
大塚グループは、身体的、精神的、そして社会的にも健康な状態であるWell-beingを追求して事業を展開している。2035年に目指す姿として「Better healthからBeyond health、そしてWell-beingへ」というテーマを掲げ、トータルヘルスケア企業として、個人の健康に向き合うと同時に、健康をより包括的に捉え、人々を取り巻く社会全体の充実を図っている。また、企業理念の下、独自の製品・サービスを通じて、世界中の人々にとって欠かせない存在となることを目指している。
当中間連結会計期間の売上収益は、全ての事業セグメントで増収となった。主な要因は、医療関連事業において、第4次中期経営計画の成長ドライバーとして位置付けた抗精神病薬「レキサルティ」に加えて、持続性注射剤「エビリファイ アシムトファイ」、V2-受容体拮抗剤「ジンアーク」等の売上増加によるもの。
また、ニュートラシューティカルズ関連事業においても、成長ドライバーとして新たに設定した3つの社会課題別カテゴリーのうち、女性の健康カテゴリーとヘルシアーライフカテゴリーが成長したことから、売上収益は増加。前中間連結会計期間に計上した大規模な減損損失がなかったことから、営業利益は大幅な増益となった。
ニュートラシューティカルズ関連事業の業績
当中間連結会計期間における売上収益は、同1.6%増の2,760億5,700万円だった。主に、女性の健康や新エリアへの展開における販売促進費の増加により、事業利益は同3.8%減の360億4,300万円だった。
「ポカリスエット」は、日本では、第1四半期の感染症罹患者数が前年同期比で減少したことが影響した中で販売数量は減少したが、季節やシーンに合わせた水分・電解質補給の重要性の啓発活動や、ブランド価値訴求、飲用体験機会の創出活動を継続しており、売上収益は増加。海外では、各地の文化や状況に応じた水分・電解質補給の重要性の啓発活動を通じてブランド価値向上に対する取り組みを継続しており、フィリピンなどのエリアにおいて販売数量が大幅に伸長。一方、インドネシアなど一部のエリアにおいて経済活動の鈍化の影響を受けたため、海外全体での販売数量は減少した。
欧州を中心に健康食品を展開するニュートリション エ サンテ社ブランドは、『ジェルブレ』等の主力製品の成長等により増収となった。
北米においては、泌尿器系健康分野をサポートする「ユコラ」、複合化する女性のニーズをサポートする「ボナファイド」に関する製品認知度向上を目的とした医療従事者教育とプロモーション活動への継続的な投資、24年9月に発売された、ほてりや夜間発汗に悩む女性をサポートする植物由来サプリメント「Thermella(サーメラ)」の継続的な成長により、売上収益は増加。日本では、女性の健康に関するセミナーの開催等、幅広い情報提供により「エクエル」の認知が進み、売上収益は増加した。
またファーマバイト社のサプリメント「ネイチャーメイド」は、サイエンス、イノベーション、品質の3つのコアバリューを持つ製品開発を行っている。米国では、ブランドや品質に対する高い信頼性を背景に、革新的な製品の導入や生活者へ栄養の重要性を伝える活動を継続しており、シェアが拡大し増収となった。バランス栄養食「カロリーメイト」は、受験や部活動等さまざまなシーンで栄養をサポートする製品として、継続的なマーケティング活動を実施した結果、主に若年層の購入者数が増加し、増収となった。