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BHNが新サービスを立ち上げ 未利用資源バンク、シーズとニーズを無償でマッチング

 健康食品の原材料開発・販売およびOEM(受託製造)のビーエイチエヌ㈱(東京都千代田区、恩田明広社長。以下、BHN)が新たな取り組みを始めた。農林水産物の規格外品や加工残さなどの未利用資源を抱える側と、それを有効活用したい側をつなげるビジネスマッチングプラットフォーム(ウェブサイト)を立ち上げた。その名も『未利用資源バンク』(同社の登録商標)。来年1月から本格的な運用を始める予定だ。完全無料で利用できるようにする。

「使ってほしい」と「探している」をつなぐ

 サイトのURLは「https://www.miriyoshigenbank.com/campaign/first/」。現在はプレオープンの段階で、メールメンバー登録のみ可能。本格運用開始後からできるようにする会員登録を行ってもらった上で、会員同士で情報交換や商談などを自由に行える仕組みにする。サイトにはチャット機能も設ける。会員同士のやり取りにBHNは関与しない。

 会員登録をはじめ、未利用資源の登録、登録された未利用資源情報の閲覧──などを全て無料で行えるようにする(会員限定)。サイトの構築や運用などのコストを要するものの、それを回収するための会費や利用料などは一切求めない。未利用資源バンクを担当する同社担当者は、「社会貢献活動の一貫として取り組む」と話している。

 BHNが未利用資源バンクの立ち上げを構想した背景には、完熟オクラシード、ツバキ種子エキス末、ボタンボウフウ粉末といった機能性表示食品対応素材を開発してきた経験がある。

 いずれも国内で得られる未利用資源を原料にしたもの。完熟オクラシードは成長し過ぎて規格外となったオクラの種子、ツバキ種子エキス末は椿油の搾りかすをそれぞれ原料としており、廃棄されるものを健康食品用原材料にアップサイクルさせたかたち。ボタンボウフウは廃棄物を原料にしているわけではないが、一部の地域だけで食用利用されてきた植物の用途を、全国で販売される機能性表示食品に広げることができた。

国内の未利用資源、「まだまだ眠っている」

 「国内には未利用資源がまだまだ眠っている。実際、活用について相談を受けることも少なくない。その全てを健康食品の原材料などとして有効活用できるようになるといいが、健康食品以外の可能性もあり当社だけでは到底、全てに対応することはできない。多くの企業を巻き込んでいく必要がある。そこで思い付いたのが、未利用資源を活用したい企業と、現時点では使い道のない資源を持つ農林水産業従事者のマッチング。未利用資源に対するニーズとの接点が増えれば増えるほど、価値あるものに生まれ変わっていく可能性が高まる」。前述の同社担当者は、未利用資源バンクを構想した背景についてそう話す。

 会員に登録してもらう未利用資源の情報は、同社でチェックした上で公開する。「何でもかんでもという訳にはいかない」(同)ためだ。また、未利用資源バンクでは、収穫の時期を逃してしまった規格外の農作物、食品の加工時に生じる副産物(残さ)、一般的にはあまり知られていない農産物──などを「未利用資源」と定義する。

 「未利用資源を『探している』側の登録者は、初期段階でかなりの数に上りそう。『使ってほしい』側の登録者や登録情報も充実するように取り組んでいきたい」(同)。

【石川太郎】

(冒頭の画像:未利用資源バンクのロゴ。BHN提供/文中の画像:未利用資源バンクのホームページをキャプチャ)

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