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景表法違反、ロート製薬に措置命令 サプリのステマ告示で大正製薬に続き2例目 

 消費者庁は25日、サプリメントの広告宣伝でステルスマーケティング(ステマ)を行っていたとして、ロート製薬㈱(大阪市生野区、杉本雅史社長)に対し、景品表示法に基づき措置命令を行ったと発表した。

 消費者庁がステルスマーケティング(ステマ)告示に該当する不当な表示として違反認定したもののうち、サプリメントについては昨年11月の大正製薬㈱に対する措置命令に次ぐ2例目。

 消費者庁の発表によれば、ロート製薬はモニター募集サイトを通じて機能性表示食品のサプリメント『ロートV5アクトビジョン』の宣伝のためのモニターを募集。当該モニターに対して同品を無償提供した上で、Instagram上に粒度(見た目)が分かる写真や日常生活で取り入れている様子が分かる写真などを意見・感想と一緒に投稿することを依頼。同時に、投稿画像例や投稿例、複数のハッシュタグ(#)を示すかたちで指示していた。

モニターは依頼内容に基づき投稿

 投稿依頼を受けたモニターたちは依頼内容に基づき、同品1粒を載せた指先、小皿の画像などと一緒に、「1日1粒だから続けやすい」、「つるんと飲めるソフトカプセル」などと記載し投稿。その上で同社は24年6月4日から7月29日までの間、同品を販売するランディングページに、「“わたしも”使っています from Instagram」という表示と共にモニターの投稿を掲載。

 消費者庁はそれに対して、モニターが表示した内容の決定に同社が関与しているものであり、同表示は表示内容全体から一般消費者にとって事業者の表示であることが明瞭になっているとは認められないとして、景品表示法第5条の規定に違反するものとした。同表示が景品表示法に違反するものである旨を一般消費者に周知徹底すること、再発防止策を講じこれを役員・従業員に周知徹底すること、今後、同様の表示を行わないことを求めている。

 同社の報告によると、同表示を行っていた期間を含め、同年6月1日から7月31日までの2カ月間で、同品(62粒入り/5,400円(税込))は26万袋、9億6,000万円の売上があったという。

 同社は同日、同社企業サイトに「消費者庁の措置命令についてのご報告とお詫び」を掲載。「今回の措置命令を真摯に受け止め、再発防止に努める」とし、また「指摘されたWEB広告については、速やかに削除・修正している」としている。
 また同社の担当者は取材に対し、「本件に関する消費者からの問い合わせや苦情は今のところ来ていないが、今後、問い合わせ等があった場合は、真摯に対応する」とコメントしている。

【藤田勇一】

関連資料:ロート製薬株式会社に対する景品表示法に基づく措置命令について(消費者庁ホームページへ)

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