健康食品の原材料表示に医薬品成分 東京都が発見、関係者に注意喚起
東京都は6日、医薬品成分「シッサス・クアドラングラリス」を含有するダイエット食品を確認、公式ホームページを通じて都民および関係者に対して危険性を周知した。
問題となった『TOKI スリミング』という食品は、「脂肪代謝を高めるサポート、脂肪の減少をサポートします」などの用途で、太りすぎの人や肥満で痩せたい人を対象に売られていた。同品のパッケージには、キウイエキスなどの原材料名に交じり、医薬品成分「シッサス・クアドラングラリス」の記載があった。同成分は、「専ら医薬品として使用される成分本質(原材料)リスト」に同名称とともに、「他名等:ヒスイカク」、「部位:全草」として収載されている。
東京都によれば、先月下旬、同品をSNSを通じて購入、摂取したという消費者から池袋保健所(東京都豊島区)に体調不良の訴えがあった。商品の任意提出を受けた保健所が東京都に連絡し、都が調べたところ、原材料表示の中に同成分の名称を確認したため、即日公表した。
このような、厚生労働省の許可を得ていない無承認無許可医薬品を販売する行為は、医薬品医療機器等法第55条第2項(無承認医薬品の販売・授与等の禁止)に抵触する。東京都は、都民に使用の中止を呼び掛けると同時に、販売元が不明なため、製品の流通経路などについて鋭意調査中という。
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※物の成分本質(原材料)リスト(東京都健康医療局HPより)