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送料無料表示、自主的な見直しを促す 消費者庁、関係団体を通じて販売事業者に要請

 消費者庁は19日、「送料無料」表示について法規制を見送り、通販事業者らに表示を自主的に見直すよう求めたと発表した。

 「物流革新に向けた政策パッケージ」(2023年6月2日我が国の物流の革新に関する関係閣僚会議)において、「送料無料」表示の見直しに取り組むことが取りまとめられた。これを受けて同庁では、これまで9回にわたり、消費者の意識改革や行動変容を促すと同時に、運賃・料金が消費者向けの送料に適正に転嫁・反映されていくよう、「送料無料」表示に関する実態や見直しによる影響などを把握するため、物流事業者や販売事業者団体、消費者団体らと意見交換会を実施し、検討を重ねてきた。

 その結果、新たな規制の導入を見送り、関係事業者らに表示の自主的な見直しを促すよう、意見交換会に参加したアジアインターネット日本連盟(AICJ)、(一社)新経済連盟、(一社)セーファーインターネット協会、(公財)日本通信販売協会(JADMA)の4団体に求めたとしている。

 具体的には、「送料無料」と表示せずに、送料の負担者を表示する「送料当社負担」や、送料込みの価格を表示する「〇〇円(送料込み)」という表記に変えるよう求めた。また、「送料無料」の表示をする場合には、送料を誰が負担しているか、商品を勧めるための販売手法である旨などの「送料無料」表示をする理由や、配送業者に対して契約に基づき適正な運賃を支払っていることなどを分かりやすく説明するよう求めた。

 同庁消費者制度課の古川剛課長は、「意見交換会を通じ、物流問題に対する理解を深めることができた。いわゆる物流の2024年問題に対して一丸となって対応することが重要。今回の要請を通じて、各団体が何らかの対応をしてもらえるものと期待している」と述べた。

【藤田 勇一】

(下の資料:消費者庁発表資料)

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