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第8回クリルオイル研究会講演 「すべての世代でフレイルを予防する対策を」

 クリルオイル研究会(矢澤一良会長)は19日、第8回講演会を都内で開催した。2019年7月以来、約3年ぶりのリアル開催だった。

 今回のテーマは「オール世代フレイル対策としてのクリルオイル」。プランクトンの一種オキアミから抽出されるクリルオイルには、オメガ3系脂肪酸やアスタキサンチン、EPA、DHAが豊富に含まれる。人体への吸収率も高いことから、クリルオイルを主成分とした機能性表示食品の開発も進んでいる。

 基調講演では、女子栄養大学の栄養科学研究所長、副学長を務める香川靖雄氏が遺伝子栄養学、時間栄養学などの見地からフレイルや認知症を予防するために必要な食品について解説した。

 諸外国との比較では、寝たきり老人が特に多い日本だが、アルツハイマー病の患者数も1999年から2017年の18年間で19倍に増えている(2017年厚労省調査より)。こうした現状への対策として、講演の冒頭で香川氏は「フレイルには複雑な要因があり、行政による栄養・運動・社会参加・疾患の治療の四本柱を軸に1つずつ予防対策をしていくことが肝要」とした。

 フレイル予防に成果を収めている最新の事例としては、発症抑制のソフトウエアが開発、運用されていることを挙げ、「食品接種の多様性、そしてタンパク質の接種量が多いほど日本女性のフレイル発症は少ない」とした。

 「遺伝子栄養学から言えることは、日本国民の半数には葉酸が不足しやすい遺伝子があり、そのためフレイルや認知症患者が他の国よりも多くなっている。また、さまざまな研究結果から、魚介類やEPA、DHAの不足が認知症の発症要因とされていることから、これらを同時に接種する食習慣こそが認知症予防の具体的な対策となる。クリルオイルもその1つ」との見解を示した。

 講演のまとめとして香川氏は「運動も大切」とし、「心身の活動の活性化による有酸素運動、抵抗力運動は、脳由来の神経栄養因子増加など精神栄養学上も良好な結果を招く。高齢者の時間栄養学では、1日3食を等量取り、タンパク質の消化速度改善を意識することがフレイル予防につながる」と話した。

 その後の講演では、児童の身体活動の低下が運動機能に与える影響やクリルオイルのフレイル対策効果に関する発表も行われた。

【堂上 昌幸】

冒頭の写真: 香川靖雄氏

講演会の様子

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