短鎖脂肪酸の検体を常温保存 ヘルスケアシステムズ、新技術を開発
㈱ヘルスケアシステムズ(愛知県名古屋市、瀧本陽介社長)はこのほど、名古屋大学大学院医学系研究科総合保健学専攻の上山純教授との共同研究の下、糞便中の短鎖脂肪酸を常温で1週間保存できる新たな技術を確立したと発表した。同技術を活用した短鎖脂肪酸の受託検査サービスを今月から開始している。
近年、腸内環境を客観的に知る指標として、腸内細菌が産生する「短鎖脂肪酸」への関心が高まっている。しかし、従来の糞便中の短鎖脂肪酸検査では、変化しやすいため検体の保存に冷却管理が必要となり、医療機関や研究機関、被験者にとって運用の大きな負担となっていた。
今回開発された技術は、共同研究の成果を基に開発された独自の保存液により実現された。検体採取後の冷却が不要となり常温で1週間の保管が可能になるため、広範囲や多拠点から検体を収集するリモート型の臨床試験や研究において、双方の負担軽減が期待されている。
開発にあたっては、上山純教授からの学術的助言や保存液に関する情報提供、公表論文などを参考に、前処理法やGC(ガスクロマトグラフィー)による測定法の開発が進められた。同社のGC装置での結果と名古屋大学のGC-MS装置での結果を比較して相関を確認し、測定法の堅牢性を一部検証している。
同社は今月から、医療機関や研究機関、企業等を対象に同技術を活用した短鎖脂肪酸の受託検査サービスの提供を適切な品質管理体制のもとで開始した。また、将来的には一般ユーザーが自宅で短鎖脂肪酸を測定できるヘルスケア検査キットへの応用も目指す方針。
(冒頭の写真:同社リリースより)

