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明治「銀座カリー」が30周年 【周年特集2024】冷凍食品カレー分野で同社初機能性を持たせた商品も

 いまや「国民食」とも言えるカレーライス。健康志向の世相も考慮し、30周年の節目に誕生したのが㈱明治(東京都中央区、松田克也社長)の冷凍食品『銀座カリーライス』だ。その開発の理由と共に、同ブランドを彩る発売中の冷凍食品について、同社フローズン・食品事業部の沢登恒介氏と海沼栄孝氏に話を聞いた。

懐かしい昭和の洋食の味を受け継ぐ定番カレーブランド

 昭和初期に東京・銀座で花開いた洋食文化。『銀座カリー』はその時代を象徴する人気カレー「キンケイ・ギンザカレー」の復刻版レトルト食品として1994年に発売。すると特製二段仕込みブイヨンとソテーオニオンによるコクとうま味という、それまでにない大人の味わいが人気となり、ロングセラーとなった。その後には元祖の「中辛」、「辛口」に加えて、『銀座ハヤシ』、『銀座キーマカレー』、『銀座バターチキン』など、味わいの幅を広げ、ファン層も拡大。30周年記念となった今年は『銀座カリー 大辛』を発売したほか、冷凍食品の『銀座カリーライス』と『銀座ハヤシドリア』も新発売。特に『銀座カリーライス』は血糖値の上昇をゆるやかにする機能性関与成分イヌリンを含む機能性表示食品だ。健康面にも配慮した画期的な冷凍カレーとして注目を集めている。

常に消費者の嗜好に寄り添い、味わいを進化させてきた

 カレー食品の分野では後発組だったことから、先行大手とは異なる新ジャンルの開拓を目指して1994に発売された『銀座カリー』。コンセプトは洋食文化が花開いた昭和初期。パッケージなどのデザインは先に考えて、そのイメージに合わせて中身を作っていくという、当時の商品開発のこだわりも好評となり、長年展開するブランドとなっている。
 「基本の味わいは変えず、その時代ごとのお客様の嗜好に合わせてマイナーチェンジしてきました。レトルトにおいてはパッケージも同様でして、完成されたデザインなので、売り場での視認性まで考慮すれば大きく変える必要はないとの考えです。むしろ大きく変えてないこともロングセラーの一因ではないか」とは、同社でカレー食品全般のマーケティングを担当する沢登氏。コメントの通り、レトルト食品では「銀座」のロゴが前面の1/4を占めるのは従来と同様。また、昭和初期の洋食屋のイメージを伝える独自の色使いやコピーの書体にも、長年のファンはもちろん、新規購入者にも訴求できるようデザインにもこだわってきた。

健康意識の高い人にも安心して食べてもらいたい

 機能性表示食品として冷凍食品分野に新たに投入した『銀座カリーライス』については、「健康志向の一般消費者にとって冷凍食品はまだネガティブな印象を持つ方が多い。そんな方にも気兼ねなく食べていただける商品として開発しました」と海沼氏。家庭用マーガリン『オフスタイル』など社内に知見が積み上がっているイヌリンを機能性関与成分とし、血糖値を抑制する冷凍カレー食品として打ち出ししている。「冷凍カレーでは当社初です。カレー好きな方にも手に取りやすいし、健康志向のさまざまな世代の方にもブランドの間口を広げられれば」と期待を語る。機能性表示食品としての販売とあって、ガイドラインに従い、表示内容にまでかなり神経を使ったとのこと。
 冷凍食品ではこれまで『銀座カリードリア』が1番人気だったが、『銀座ハヤシドリア』や『銀座バターチキンカリードリア』なども売れ行きは好調。この先、『銀座カリーライス』が市場に定着するよう、秋冬に向けたプロモーションも策定中だ。「次の35、40周年も視野に入れて、新たな若者層ファンを取り込みながらブランドとしてさらに飛躍できるような24年度にしていきます」と沢登氏。今後の展開にも注目したい。

【堂上 昌幸】

(冒頭の写真:発売当時(左)と現在の『銀座カリー』(中央)、30周年記念商品として期間限定で発売された『銀座カリー 大辛』(右)。下の写真:(上)2月に販売開始した『銀座カリーライス』。(中央) 同じく30周年記念の2月に同時発売された『銀座ハヤシドリア』。(下) 根強い人気を誇る『銀座バターチキンカリードリア』/いずれも同社提供)

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