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新たな機能性表示対応素材を準備 龍泉堂の研究開発動向、エラグ酸でヒト試験も

 サプリメント向け原材料の開発・販売などを手がける㈱龍泉堂(塩島由晃社長)。機能性表示食品制度に対応できる素材の開発や、最終商品販売会社への届出支援に力を入れている。ヘルスクレームが可能な機能性表示対応素材のラインアップは現在までに4つ。これで終わらせるつもりはない。各素材のエビデンス強化やヘルスクレーム拡充を図るための研究開発を進めながら、次の対応素材も準備している。

エビデンス強化、ヘルスクレーム拡充

 龍泉堂が現在ラインアップしている機能性表示対応素材は、ウェイトマネジメント(体重管理)のアフリカマンゴノキエキス「IGOB131」(機能性関与成分:エラグ酸)、膝など関節ケアの「NEXT-Ⅱ」(同:非変性Ⅱ型コラーゲン)、認知機能の一部である記憶力ケアの「mnemoPQQ」(同:ピロロキノリンキノン二ナトリウム塩=PQQ)、末梢部位体温ケアの「高知県産黄金しょうが粉末」及び「高知県産赤香しょうが粉末」(同:6-ジンゲロール/6-ショウガオール)の4素材。

 このうち、エラグ酸を機能性関与成分とするアフリカマンゴノキエキスで可能な届出表示(ヘルスクレーム)は、「肥満気味の方の体重、体脂肪、血中中性脂肪、内臓脂肪、ウエスト周囲径の減少をサポートし、高めのBMI値の改善に役立つことが報告されています」などといった内容で、届出件数は現在、取り下げを除いて累計70件余りと100件も視野に入る。

 そのように数が増えてきた中で、同社は昨年、日本人を対象にした臨床試験を新たに実施した。科学的根拠の強化を図る目的。試験は現在までに終了しており、これから統計解析に入る。

 また昨年は、mnemoPQQについても新たな臨床試験を行った。

 同素材について龍泉堂が現在届け出ているヘルスクレームは次のとおり。「健常な中高年の方の加齢に伴い低下する認知機能の一部である記憶力(言葉を記憶し思い出す力)、注意力(注意を維持し、正確に対処する力)、判断力(変化する状況に応じて適切に対処したり、推論したりする力)、認知柔軟性(指示の変化に対応して処理する力)を維持する機能のあることが報告されています」

 一方、PQQには、体を動かすのに必要なミトコンドリアを産生する働きがあると報告されている。そのため龍泉堂では、運動機能向上のベネフィットに着目し、その有無を検証する臨床試験(健常者対象)を国内で新たに実施。その結果、1日あたり21.5mgのピロロキノリンキノン二ナトリウム塩を継続的に摂取することで、脚の筋力や運動機能を維持させたり、向上させたりといった、身体的フレイル対策にもつながる知見を得たという。

 今後、論文をまとめ、海外の学術誌に投稿する計画。その後、科学的根拠を踏まえたPQQの新規ヘルスクレームを考案し、開始時期は未定だが、筋力や歩行などの運動機能をケアする機能性表示食品の届出サポートを始められるようにしたい考えだ。

5番目の機能性表示対応素材はなにか

 他の素材でも臨床試験を行う計画を立てている。22年に発売した植物抽出物「DygloFit(ダイグロフィット)」について、2024年初頭にも、日本人の健常者を対象にした臨床試験に着手する予定だ。

 ダイグロフィットは、マメ科植物のホタルノキのサヤ(鞘)を原料にした抽出物。米サプリメント原材料メーカーのGateway Health Alliances社が開発し製造するもので、米国のダイエタリーサプリメント市場での販売実績がある。これまでに得られている科学的根拠を踏まえ、食事などの生活習慣から生じる健康維持阻害因子をターゲットにしたヘルスクレームを行えるようにしたい、としている。

(冒頭の画像:臨床試験の実施を予定している「ダイグロフィット」の原材料となるマメ科植物ホタルノキのさや=写真左。同右は花。龍泉堂提供)

<COMPANY INFORMATION>
所在地:東京都豊島区西池袋1-5-3
TEL:03-3985-8346
URL:http://www.ryusendo.co.jp
事業内容:サプリメント原材料の輸出入・卸・販売、サプリメントの製造・卸・販売

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