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成年年齢の引き下げから1年 18・19歳の消費者トラブル状況は?

 昨年4月1日に施行された成年年齢の引き下げから1年が経過したのを機に、(独)国民生活センター(国セン)が18・19歳の消費者トラブル状況をまとめたところ、2022年度の相談件数は約9,900件となり、前の年度と比べて約1,300件増えた。ただ、17年度から20年度まで8,000~1万1,000件台で推移しており、1万件を超えた19、20年度と比べると減少していた。

 国センが5月31日に発表した。18・19歳から多く寄せられている相談は、「美」と「お金」をめぐるものだという。22年に相談件数が最も多かったのは「脱毛エス」で延べ1,222件。2位以下の2倍超に上り、突出して多かった。「特定事業者の倒産や返金遅延トラブルに関する相談」を背景に、21年度の約200件から大幅に増加したとみられる。

 「美」に関してはほかに、「医療サービス」や「エステティックサービス」に関する相談件数が21年度に比べて増加。一方「お金」に関しては、「内職・副業」、「金融コンサルティング」に関する相談件数が増加したという。内職・副業では、転売ビジネスやアフィリエイト内職などに関する相談が寄せられている。

 21年度に上から3番目に多かった健康食品に関する相談件数は減少した。21年度は355件だったのに対し、22年度は261件と約90件減少した。

 健康食品に関する相談内容の傾向としては、定期購入に関する相談が多いという。「お試しと思ってインターネットでダイエットサプリを注文したところ、定期購入だった」や「初回で解約できることを確認して定期購入を申し込んだ。1回目を受け取った後、解約の電話をするがつながらない」などといった相談が寄せられている。また、相談件数が183件と上位10番目に入った脱毛剤に関しても、定期購入に関する相談が多かった。

 商品一般に関する相談では、身に覚えのない商品が届くなど、架空請求に関するものが多かったという。

 成年年齢の引き下げによって、18歳以上であれば親権者の同意なしに契約を行えるようになった。国センでは、メリットを強調した広告や、契約をせかす勧誘などに注意するとともに、トラブルに遭遇した場合は早めに消費生活センターなどに相談するよう、呼びかけている。

(下の画像:18・19歳に対する啓発資料。国民生活センターのホームページから)

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