（国研）医薬基盤・健康・栄養研究所（東京都新宿区）はこのほど、素材情報データベースに「セントジョーンズワート」に関する安全性情報を追加した。

　米国FDA (食品医薬品局) の有害事象自発報告システムに報告された事例として、注意欠如・多動症（ADHD）とうつ病のためにコンサータ（ADHD治療薬）を服用していた17歳女児が、セイヨウオトギリソウを約1年併用したところ、精神障害と統合失調症が認められたという。

　ほかにも、同様の症状においてリタリン（ADHD治療薬）を1日20 mg服用していた15歳男児が、セイヨウオトギリソウを1日5滴併用したところ、数時間後に興奮状態、注意障害、攻撃的になるなどの症状を示したが、摂取中止により改善したとしている。
　また、3週間後にセイヨウオトギリソウを再摂取したところ、同じ症状を再発したが、摂取中止により改善したと報告している。

　素材情報データベースでは、ほかにも2症例の報告を伝えている。