国セン、高齢者の相談件数 過去10年で最高
(独)国民生活センターは12日、2018年度の60歳以上の相談件数が約43万件に上り(全体の49%)、過去10年で最高を記録したと発表した。70、80代以上では訪問販売や電話勧誘販売に関する相談が多く、特に80代以上の場合は判断能力が不十分と思われる契約トラブルが目立っている。
国センによると、18年度の60歳以上の相談件数は43万4,448件。そのうち「健康食品」に関するもの(8月末時点の集計)は、60代が5,008件、70代が4,186件、80代以上が4,754件に上った。相談内容については、定期購入をめぐるトラブルが多いと説明している。
販売チャネル別で見ると、60代と70代は通信販売が最多で、次いで店舗購入、訪問販売、電話勧誘販売が続く。80代は訪問販売が最も多く、店舗購入、通信販売、電話勧誘販売の順となっている。
「認知症で介護認定を受けている80代の両親が、家の外壁や屋根の工事、床下換気扇の取り付け、高額なふとんや浄水器などを訪問販売により契約させられている」といった相談事例がある。