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健康食品の危害相談が大幅減 
一方で脱毛剤など大幅増に 都の消費生活相談 21年度上半期

 2021年度上半期、東京都の消費生活センターに寄せられた、健康食品の摂取で危害を受けたなどとする消費者相談が、前年から大幅に減少した。都が先ごろ公表した資料で分かった。減少の背景について都は、定期購入トラブルに関する相談件数の減少が影響したと見る。

 東京都によれば、都の消費生活センターに寄せられる危害に関する相談は毎年2,000件前後で推移。21年度上半期は995件と前年同期と比べて約3%減少したものの、高止まり傾向に変わりはなかった。「危害」とは、商品や役務などに関して「身体にけが、病気等の危害」を受けたなどとする相談を指す。

 前年度の20年度、健康食品に関する危害の相談件数は通年で453件。その前年度は521件にのぼり、2年連続で2位以下を大きく引き離すかたちでの件数トップだった一方、21年度上半期は88件にとどまり、2位に下がった。

 代わって件数トップになったのは、脱毛剤やまつ毛美容液などの「他の化粧品」で91件。前の年度は通年で85件、前々年度は129件と「常に上位」(都)ではあるものの、例年と比べて大幅な増加傾向を示した。その要因について都は、定期購入トラブルに関する相談の「急増」を挙げる。

 健康食品などを利用したことに伴う危害の訴えと、定期購入トラブルなどを巡る経済被害の訴えは、半ば一体化している傾向が強いようだ。都では、健康食品に関する危害相談の事例として、以下を示している。

 「SNSで見つけた広告を見て、初回お試し500円のダイエットサプリメントを1回のみのつもりで注文した。飲んで30分程で強い腹痛と下痢が起こった。翌日も飲んだら同様の症状がでた。そうこうしているうちに、2回目の商品が届き定期購入であることを知った。身体に合わず続けられない旨を手紙に書き、2回目の商品と一緒に販社に返送したところ、3回購入が条件であるとの電話があった。身体に合わないのに購入し続けなければならないのか」(被害50歳代/女性)。

関連記事:健康食品は減り、化粧品が増える 定期購入巡る相談件数

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