三協、自動ロボット化による安定生産を実現(前)
同社は、静岡2工場、島根1工場の3拠点を結ぶことで、災害に強いリスクヘッジを実現した。新型コロナウイルスの感染拡大期、物流面でもその強みを発揮し、安定した製品供給を継続することができた。自動ロボット化による安定生産を進めながら、差別化できる機能性表示食品の受託製造に取り組む。
<自動包装ラインが始動(大渕工場)>
包装専用の大渕工場が2月から生産を開始。同社としては2018年に開設した島根川本工場に次ぐ3つ目の健康食品製造工場だ。同工場は全部で17ラインのスペースを有している。現在は三方シールの充填ラインが3ライン、ボトル充填ラインが1ライン、袋詰めラインが1ラインの合計5ラインだが、7月からは三方シールのロボット搭載ラインも稼働を開始した。同社の強みは自動ロボット化による品質の向上と安定生産。革新的な機械技術を駆使することで、人為的なミスを最小限に抑えてきた。
また、島根川本工場はソフトカプセルのほかにも、錠剤と顆粒ラインがフル稼働を始めた。当初、西日本進出の足がかりとして竣工した同工場だったが、今や東日本もカバーできる体制を整えている。
そういう意味で同社の分散型経営手法は、物流面でも生産面でも、新型コロナウイルスなどの感染症対策や災害に対するリスクヘッジを実現している。今回のコロナ騒動では、インバウンドと輸出向け製品に軽微な影響を受けたものの、互いの工場が補完し合うかたちでリスクを回避することができたという。
<COMPANY INFORMATION>
所在地:静岡県富士市伝法573-13(本社)
静岡県富士市伝法3178-1(日の出工場)
静岡県富士市大淵2362-1(大渕工場)
島根県邑智郡川本町大字南佐木993-1(島根川本工場)
TEL:0545-54-1248
FAX:0545-54-1138
URL:http://www.sankyohd.com
事業内容:健康食品・化粧品の受託製造
(写真:大渕工場)
/(後)