ラフマ、フェムケア素材に進化へ 常磐植物化学、ヘルスクレームの拡充図る
㈱常磐植物化学研究所(千葉県佐倉市、立﨑仁社長)が製造販売する機能性食品素材のラフマ葉抽出物について、月経時の精神的不調などを緩和する機能性を持つ可能性が、月経に伴う不定愁訴を感じる健康な成人女性を対象にしたヒト試験で確認された。1日あたり50mgを継続的に摂取することで、同機能を発揮すると考えられる。論文は現在投稿中。同社が先ごろ開催した業界関係者向けウェビナーの中で公表した。
同社は「VENETRON(ベネトロン)」(同社の登録商標)を製品名にしたラフマ葉抽出物を製造販売している。睡眠の質を高める旨のヘルスクレームを行える機能性表示食品対応素材として供給。新たなヒト試験の結果を受けて同社では今後、同素材をフェムケア対応素材としても健康食品市場に提案していく考えだ。
フェムケアに対応するヘルスクレームの実現も目指す。ウェビナーで新たなヒト試験の概要を解説した同社担当者によると、試験の結果、月経前の気分の落ち込み、集中力の低下、日常活動に対する意欲の低下、睡眠の質の低下などに対する効果が見られたほか、月経中の痛みや集中力の改善などについても同様の効果が示されたという。
月経に関わるフェムケアに対応する機能性表示食品の届出実績は、今のところ1製品のみ。特定の乳酸菌について、「正常な月経周期を有する健康な女性の月経前の一時的な晴れない気分、精神的疲労感、眠気を軽減する」旨のヘルスクレームが届け出されている。大手企業が届け出た。
ベネトロンに含まれる機能性関与成分は、ヒペロシドとイソクエルシトリンの2つ。届出実績も多く、現在までに累計100件を超える。睡眠ケア領域の機能性表示食品における代表的な機能性関与成分の1つに数えることができる。
【石川太郎】
(冒頭の写真:ベネトロンの原料となるラフマ。常磐植物化学研究所の報道発表から)
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