フレイル、骨粗鬆症が追記の方向へ 第2回「日本人の食事摂取基準検討会(2025年版)」開催
厚生労働省は22日、「第2回日本人の食事摂取基準2025年版」策定検討会を開催した。エネルギー・栄養素と関連する疾患などの記述を追加する場合の考え方、そして水溶性ビタミンB1・B2・Cの策定に用いる指標について検討が行われた。
「エネルギー・栄養素と関連する疾患等の記述」への追加に関しては、2020年版の「高血圧」、「糖尿病」、「脂質異常症」、「慢性腎臓病」に加えて、新たに「フレイル」と「骨粗鬆症(骨粗しょう症)」の2疾患を追記する方向でワーキンググループにおける作業に入ることとなった。
また「『肥満』、『痩せ』の記述の方法を考えて、現状に十分配慮した上で、向こう5年間に対応できるものを作る。『鉄欠乏症貧血』や『NAFLD/NASH』、『痛風/高尿酸血症』を含むその他の9疾患については、章の最初のところで、これらの疾患も栄養素との関連が指摘されていると触れるにとどめる」(佐々木座長)こととした。
また、ビタミンについては、ビタミンB1・B2について、尿中排泄量から酵素活性の低下をマーカーとする方向に移行することの是非、そしてその場合、想定できる課題や問題点などについて議論した。
結果、ビタミンB1は、新たな代謝活性の低下をマーカーに使う方向でワーキンググループに資料の収集、執筆を依頼し、何らかの障害が発生た場合に、再度議論することにした。
またビタミンB2は、従来の方法を踏襲するということを検討会の案としてワーキンググループに提示する。さらにビタミンCに関しては、「使う資料は2020年版とほぼ同じものだが、その表記方法を、現実を十分に見据え、エビデンスと活用現場を見据えて、注意して執筆をするようにお願いをしたい」(同)とした。