オーラルケアにゲッケイジュ葉エキス 常磐植物化学研究所、機能性表示対応素材に追加
ゲッケイジュ葉エキス。植物抽出物メーカーの㈱常磐植物化学研究所(千葉県佐倉市、立﨑仁社長)が製造販売を手掛ける機能性表示食品対応素材に新たに加わった素材だ。エキスの枠組みで同社が届け出たもので、訴求機能はオーラル(口腔)ケア。今後、届出件数が増加している睡眠ケア素材などとともに、最終商品販売会社への届出サポートを推進する。
植物由来素材で口腔ケアを訴求
届出サポートの開始に先駆け、まずは同社で進めていたゲッケイジュ葉エキスの届出は、先月25日に公開されたばかり。届け出たヘルスクレームは、「ゲッケイジュ葉エキスには健常な女性の歯ぐきを丈夫で健康に保つ機能があることが報告されています」。口腔内で舐めて溶かすチュアブル錠の形状で届け出た。
同社は、香辛料の「ローリエ」としても知られる、クスノキ科植物のゲッケイジュ(月桂樹)の葉を原料にした抽出物「ローレッシュ」を2010年代に開発、オーラルケア用途の健康食品素材として提案してきた。
これが今回、初の機能性関与成分となったゲッケイジュ葉エキスで、エキスを機能性関与成分として届け出る場合に規格する必要のある「指標成分」については、デアセチルラウレノビオリド、コスツノリドの2成分を規格。エキスのかたちでオーラルケアにアプローチする機能性関与成分はこれまでになく、また、「歯ぐき」への働きを訴求する機能性関与成分として初のハーブ由来素材になった。これまではロイテリ菌など乳酸菌に限られていた。
好調のラフマ等とともに届出サポートを展開
ゲッケイジュ葉エキスが追加されたことで、同社の機能性表示食品対応素材は計12素材となった。今後も順次、対応素材の拡充を進めることで、「顧客が求めるさまざまなヘルスクレームのパターンに適応できるようにする」(立﨑社長)考えだ。
同社が開発した機能性表示食品対応素材を使用していたり、同社がサポートしたりした届出件数は、同社自ら届出たものも含め、累計で200以上に上るという。このうち届出件数が最も多い素材は、「ベネトロン」のブランド名で展開しているラフマ抽出物(機能性関与成分:ラフマ由来ヒペロシド、同イソクエルシトリン)で、現在70件超に上る(5月25日時点)。コロナ禍でニーズが高まった、「睡眠」に対する機能を訴求できる植物由来素材であることを受け、2020年以降、届出件数が大きく伸びていった。
また、製造開始30周年を今年迎える「ビルベロン」(ビルベリー由来アントシアニン)の他、「ギンコロン」(イチョウ葉由来フラボノイド配糖体、同テルペンラクトン)も、「比較的早い段階から届出サポートを行っていたため届出件数が多く、(供給)量も安定的に推移している」と同社。
他にも、「空腹時血糖値を下げる」のヘルスクレームで届出サポートを行っているバナバ葉由来コロソリン酸の引き合いが、ここにきて顕著に増しているという。同社はコロソリン酸含量を18%以上で規格化したバナバ葉抽出物を販売。一般的なバナバ葉抽出物と比べてコロソリン酸を高濃度で規格化しているため、1日あたり摂取目安量が抽出物として5ミリグラムで済むという。
(冒頭の画像:ローレッシュの原料となるゲッケイジュ葉。常磐植物化学研究所提供)
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