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NMNサプリ、差別化どう図る? 
アピが新提案 エビデンス背景にした商品設計

 NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)を配合したサプリメントの開発をめぐり、健康食品受託製造で国内最大手のアピ(岐阜県岐阜市、野々垣孝彦社長)が新しい提案をはじめた。

 これまでに報告されている機能性に関する科学的根拠を踏まえ、機能性別に大きく4つの商品コンセプトを立案。各コンセプトをベースに、顧客の要望も個別に聞きながら、一定の科学的根拠を背景にした製品の開発につなげ、顧客商品の市場での差別化を支援する。

オートファジー活性化など4コンセプトを立案

 NMNをめぐり同社が立案した機能性別コンセプトは、抗老化機能の枠組みで注目度が高まっているオートファジーの活性化を始め、ウェイトマネジメント、アイケア、そして骨ケアの大きく4つ。各コンセプトについて、NMNの作用メカニズム等の学術情報やマーケット動向などを顧客に分かりやすく伝える資料もそれぞれ取りまとめた。

 この資料を活用することで、顧客の要望を聞き取りつつ、各コンセプトに最適な処方や剤型などといった商品設計を素早く立案できるようになる。これにより、商品のスピーディな開発、製造につなげ、タイミングを逸することなく顧客が商品を発売できるようにする。

 NMNは現在、サプリメントの原材料として国内流通が始まった当初と比べて価格が大きく下がっている。海外から原材料を仕入れる事業者の増加などが要因とみられる。以前よりも取り扱いやすい成分になったこともあり、アピでも受託開発・製造の依頼が増えている。

 同社では、「今後も市場全体で増加が見込まれる」(新規戦略企画課)と予測。一方で、「商品数が増えれば増えるほど、市場で差別化できる商品開発がより強く求められるようになる。NMNを配合したというだけでは差別化は難しい」と指摘する。そうしたニーズに応える目的で、まずは4つ、エビデンスベースの製品コンセプトを用意した。

 商品開発に関する提案だけでなく、日本市場に数多く持ち込まれているNMNの中からトレーサビリティが可能な原材料を選定したり、定量試験や物性試験を自社で実施したりといった製造・品質管理も徹底しながら、NMN配合サプリメントを取り扱う顧客をサポートしていきたい考えだ。

API’s CF活用 成分軸にフォーミュレーション設計

 このNMNをめぐる取り組みは、同社の研究開発本部が中心となり、2020年に始めた顧客向け製品開発サービス「API’s CF(コンセプト・フォーミュレーション)」の一環。

 従来、ダイエットや美容など、訴求機能に関するコンセプト別にフォーミュレーション(処方や製剤などの設計)を組み立てていたが、今回初めて特定の機能性成分を軸にしたコンセプト設計に取り組んだ。

 今後も、機能性成分・素材ベースにしたAPI’s CFを設計し、顧客に提案していく計画。

【石川 太郎】

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