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EC物流に参入したメガ物流企業 【通販特集】SBSHD、「順調なスタート切れた」

 連結売上高4,000億円超の総合物流大手SBSホールディングス㈱(東京都新宿区、鎌田正彦社長)がEC(ネット通販)物流に本格参入してから半年超が経過した。BtoB向け3PL物流に強いSBSロジコム㈱を始めとするグループ企業の垣根を越えて着手した新規事業。化粧品や健康食品などリピート消費されるヘルスケア商材などのECを手がける事業者を取り込みながら、2030年までにEC物流事業単体で1,000億円を売り上げる計画だ。

成長加速するEC市場を「物流面で支える」

 「順調なスタートを切れたと思う。SBSロジコムは全国に100以上の拠点を保有している中で、越谷支店(埼玉県)にEC物流用の拠点を置いて新事業をスタートしたが、現在までにほぼ満床となり、第2の拠点として川越物流センター支店(同)の運用を始めたところ。積極的なアウトバウンド営業も実施しており、良い流れが出来つつある」。

 こう話すのは、SBSグループが手がけるEC物流事業の主軸を担うSBSロジコムの営業企画部eコマース推進プロジェクトの責任者。「24年1月には、EC専用の大規模物流センターが首都圏(千葉県野田市)で稼働する。より大きな案件も手がけていけるようになる。今後も成長が予測されるEC市場を物流の面から支えていきたい」。

 新型コロナ禍でEC市場が急成長したのを受け、本格参入を決めた。SBSロジコムの靏岡征人取締役(常務執行役員)は、「高齢者層でも通販で買い物をするのが当たり前になった。商習慣が大きく変わったということ。ヒト・モノ・カネを存分に投じて、ニーズの高まりが加速する通販物流に対応することにした」と話す。

 SBSグループはEC物流事業を通じて、入庫→保管→出荷といった一般的な物流業務だけでなく、①受注処理②カスタマーサポート業務③ささげ業務(商品の撮影、採寸、商品説明用の原稿執筆など)④ECサイト構築──までのフルフィルメントサービスを提供する。そのために必要な、EC物流専用倉庫管理システム(WMS)の構築も新規に進めており、来春から本格運用を開始する予定だ。「システムが本格稼働すれば、(EC物流)事業のステージが数段階上がる」(営業企画部eコマース推進プロジェクト責任者)とする。

大手からスタートアップまで「あらゆる業態・商材に対応」

 ECの大手からスタートアップまで分け隔てなくサービス提供していく方針も掲げる。そのためスタートアップ企業向け専用プランも用意した。加えて、サブスク通販・単品通販・少量多品種──など業態も問わない。その上で、医薬品や化粧品など許認可が必要な商材の取り扱いが可能な倉庫も準備しており、「SBSグループのプラットフォームは、どのような業態・商材にも対応が出来る」(同)とする。

 年明け以降、SBSグループ全体を通じたEC物流事業を加速させていく構え。事業を効率的に進めていくためにも「SBSグループの認知度をもっと高める必要がある」(同)として、近く、マスメディアを活用した大規模なプロモーションを始める計画だ。事業者から一般消費者まで認知度を高め、EC物流のシェア獲得を狙う。

【石川 太郎】

(冒頭の画像:SBSロジコムが作成したEC物流アウトソーシングに関する手引書の表紙。希望者に無償配布している)

<COMPANY INFORMATION>
所在地:東京都新宿区西新宿8-17-1 住友不動産新宿グランドタワー25階
問合わせ:https://www.sbs-logicom.co.jp/lgcm/contact/(SBSロジコム)
URL: https://www.sbs-logicom.co.jp/(同上)
事業概要:貨物自動車運送業、荷造梱包事業、倉庫業など
拠点数:103拠点/総保有坪数:20万坪

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