ECホールディングスに措置命令、サプリ摂取で白髪が黒髪に~消費者庁
サプリメントを摂取するだけで白髪が黒くなると誤認させる広告を行ったとして、消費者庁は5日、インターネット通販会社の(株)ECホールディングス(東京都目黒区、井関貴博代表)に対し、再発防止策の徹底などを求める景品表示法に基づく措置命令を出した。
消費者庁の調べによると、同社はサプリメント『ブラックサプリEX』を販売する際に、自社ウェブサイトで、昨年10月~今年2月7日または今年1月15日~2月4日までの期間、景表法で禁止する優良誤認表示を行っていた。
広告では、サプリメント摂取による効果をイメージさせるイラストを掲載。摂取前が悲しそうな表情の白髪の女性で、摂取後が明るい表情の黒髪の女性のイラストだった。「多くの人が色を失っていく自分を年齢のせいだと思い込んでいます!⇒これは大間違いです」と説明。「『ブラックサプリEX』の黒ゴマや昆布などの黒々ツヤツヤ成分をあなたも体感しませんか?!」などと表示していた。
同商品は、L-リジン、黒ゴマ、アルギン酸、ビオチン、オルニチン、レスベラトロールなど9種類の成分を配合。これらを「黒々ツヤツヤ」素材と標ぼうしていた。
また、自社ウェブサイトで「※使用感には個人差がございます」といった打ち消し表示も行っていたが、消費者庁は「表示から受ける効果の認識を打ち消すためには十分ではない」(表示対策課)と認定した。
消費者庁が表示の根拠となる資料を出すように求めたが、同社からは提出されなかった。調査の過程で、同社が日刊紙に社告(お詫び広告)を掲載したことから、消費者庁は再発防止策の周知徹底と、今後同様の表示を行わないことを命じた。
取材で同社の担当者は、「広告は全て改善した」とコメント。ホームページ上でも措置命令に対する見解を掲載し、「管理体制の一層の強化に努める」方針を示している。
(写真:サプリメント『ブラックサプリEX』と広告事例)