新規届出77件公開、24年度分最後 【機能性表示食品届出DB更新】新規の乳酸菌、第6の免疫ケア成分に
消費者庁は24日、機能性表示食品の届出データベースを9営業日ぶりに更新し、新規届出77件(錠剤、カプセル剤等の加工食品=サプリ45件、サプリ以外の加工食品32件、生鮮食品ゼロ件)を公開した。公開したのは、2024年度分の届出受付最終日となった3月28日に届け出のあったもの。次回の更新から、改正機能性表示食品制度が全面的に施行された4月1日以降に同庁へ届け出された新規届出の情報公開が始まる。
東洋新薬、CRL1505乳酸菌を届け出る
今回の更新では、㈱東洋新薬(本部:佐賀県鳥栖市)が届け出た、新規の機能性関与成分が公開。「CRL1505乳酸菌(L. rhamnosus CRL1505)」という、これまでに届出実績のない乳酸菌について、「pDC(プラズマサイトイド樹状細胞)に働きかけ、健康な人の免疫機能の維持に役立つことが報告されています」の機能性表示を届け出た。
健康な人の免疫ケア機能を訴求する第6の機能性関与成分になった同乳酸菌は、東洋新薬によると、ヤギのミルクから分離、発見されたものだという。同機能を訴求する機能性関与成分としてはこれまでに、プラズマ乳酸菌、酢酸菌GK-1、L-92乳酸菌、ユーグレナグラシリスEOD-1株由来パラミロン、ラクトフェリンが届け出られていた。
このほか、既存機能性関与成分の中鎖脂肪酸(オクタン酸、デカン酸)として新規の機能性表示が公開された。「BMIが高めの方の食べた脂質(あぶら)の代謝(分解)を高めることが報告されています」というもの。脂質の吸収を抑える働きを訴求する機能性関与成分はこれまでに複数あったが、代謝や分解を高める機能を打ち出す成分はなかった。日清オイリオグループ㈱(東京都中央区)が届け出た。
24年度、累計1,584件で過去最高に
機能性表示食品制度施行10年目にあたる24年度の届出番号「J」シリーズの届出件数は最終的に、累計1,584件と1,600件に迫る数字で着地した。
同年度の機能性表示食品の新規届出は、昨年3月下旬に明るみに出た小林製薬「紅麹サプリ」健康被害問題を受けた業界内外の混乱、同問題を受けた制度改正を巡る議論、さらに改正制度が一部施行(昨年9月)される中で進み、届出が停滞する局面も見られた。それでも、年度末に向けて届出が急増したこともあり、年度別届出件数の最高記録を更新することになった。これまでの最高記録は、21年度の1,445件だった。
【石川太郎】
2025年6月のDB更新
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