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ラクトフェリン、第5の免疫ケア成分 【機能性表示食品届出DB更新】1960年代から研究の森永乳業が届出

 機能性表示食品の届出データベースの更新が2日にあった。更新は2日連続。新規届出が新たに32件(錠剤、カプセル剤等の加工食品=サプリ16件、サプリ以外の加工食品16件、生鮮食品ゼロ件)公開された。これまでに届出実績のない新規の機能性関与成分の他、健康な人な免疫機能の維持を訴求する新たな関与成分が含まれる。

 健康な人の免疫機能の維持を訴求する、新たな機能性関与成分として届出が公開されたのはラクトフェリン。鉄を結合する性質を持つ乳由来タンパクの一種である同成分の研究を1960年代から手がけ、80年代に同成分を配合した育児用ミルクを初めて発売した森永乳業㈱(東京都港区)が届け出た。同成分として初の機能性表示。

 作用メカニズムについては、pDC(プラズマサイトイド樹状細胞)などの免疫細胞を高く調整する働きがラクトフェリンにあることを説明している。機能性表示は、「pDCの働きを助け、健康な人の免疫機能の維持に役立つことが報告されています」とした。科学的根拠は、最終的に4報の文献を採用したシステマティックレビュー(2009準拠)による。

 健康な人の免疫機能の維持を訴求する機能性関与成分はこれで5成分目。これまでに、プラズマ乳酸菌(キリンホールディングス㈱)、酢酸菌GK-1(キユーピー㈱)、L-92乳酸菌(アサヒグループ食品)、ユーグレナグラシリスEOD-1株由来パラミロン(㈱ミカレア)が届け出されていた。

 機能性表示食品におけるラクトフェリンの機能性表示についてはこれまでに、健康な人の空気の乾燥に伴う一時的なのど(喉)の乾燥感を軽減する機能、肥満気味な人の内臓脂肪を減らすのを助け、高めのBMIの改善に役立つ機能、腸内環境を改善する機能、睡眠感(起床時の眠気と疲労感)を改善する機能、舌苔を減らすのに役立つ機能──が届け出されていた。「多機能タンパク質」と呼ばれてきたラクトフェリンは今後、機能性表示食品として免疫ケアの領域に進出していくことになる。

新規の機能性関与成分、ベルバスコシドと乳酸菌WB2000

 この日の更新では、新規の機能性関与成分も複数公開された。ベルバスコシドと乳酸菌WB2000(Enterococcus faecium WB2000)の2成分。

 ベルバスコシドは、レモンバーベナエキス末に含まれるポリフェノールの一種(フェニルプロパノイド)を機能性関与成分として届け出たもので、機能性表示は「一時的なストレスを感じている女性の睡眠の質の向上に役立つ機能があることが報告されています」。サプリメント原材料商社のウィルファーム㈱(東京都中央区)が、PRISMA2020準拠のシステマティックレビューを科学的根拠として届け出た。同社の届出は今回が初。

 一方、乳酸菌WB2000は、『強力わかもと』で知られ、乳酸菌の研究開発も行う医薬品メーカーのわかもと製薬㈱(東京都中央区)が届け出たもの。同乳酸菌の他、レスベラトロール(trans-レスベラトロール)およびクロセチンを機能性関与成分として組み合わせた、『オプティエイドFC FOCUS』などサプリ2製品を新たに届け出た。機能性表示はいずれも、「日常的なスマートフォンなどのVDT作業による目の疲労感や、目のピント調節機能の低下を緩和する機能があります」。最終製品を使った臨床試験を科学的根拠とする。

 なお、この日の更新では、撤回届出も大幅に増加。前回1日の更新時点から18件が新たに積み上がった。4月21日から28日までに撤回届出が行われたもので、主な理由は「販売予定がない」もしくは「終売」。

【石川太郎】

25年5月のDB更新:【1日】5月最初の更新、届出日上はまだ2月 改正制度施行後の届出、公開しばらく先

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