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食薬区分WG、今年度1回目の審議結果 L-トレオン酸マグネシウム水和物など「非医が妥当」

 厚生労働省が9日に公表、パブリックコメントの募集を始めた食薬区分リストの一部改正案(10日付既報)は、同省医薬局監視指導・麻薬対策課が設置した「医薬品の成分本質に関するワーキンググループ」(WG)が7月1日に行った、今年度1回目となる審議の結果を踏まえたものとなっている。

 10日までに公表された審議概要によると、「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り専ら医薬品と判断しない成分本質」(非医)リストに新規収載する案が示された、化学合成法で生産される「L-トレオン酸マグネシウム塩水和物」についてWGは、国内外で医薬品としての使用実態がない、海外では食品としての使用実態がある、生体内にも存在するL-トレオン酸とマグネシウムから構成されている、毒性に関して特段懸念すべき情報がない──ことを理由に非医が妥当と判断した。

 海外でL-トレオン酸マグネシウム水和物は、主にマグネシウムを補給するサプリメントに利用されているとされる。米国のダイエタリーサプリメントの中には、「Cognitive Support」(認知機能サポート)など、脳の機能に関連した構造機能表示を行う製品も見られる。

由来違いの5-ALA、「懸念すべき点ない」

 また、同じく非医リストに新規収載する案が示された「5-アミノレブリン酸リン酸塩(Corynebacterium glutamicum由来)」は、昨年12月開催のWGで審議された結果、「合成・抽出過程の妥当性及び毒性等に関する説明について不十分」だと判断され、追加資料の提出が照会者に求められた経緯のある新規物質。

 Corynebacterium glutamicum(コリネバクテリウム・グルタミクム)は、グルタミン酸をはじめとするアミノ酸などの生産に用いられる菌だとされる。議事概要によれば、照会者から追加資料の提出があったため、WGが改めて審議。その結果、非医とすることが妥当と判断された。

 5-アミノレブリン酸リン酸塩(5-ALA)はもともと、「光合成細菌(ロドバクター・セファロイデス)の生成したもの」が非医リストに収載されていた。そのため、厚労省は今回のWGの判断を受けて、非医リストにおける5-ALAの現行の記載を改め、「部位等」の項目にコリネバクテリウム・グルタミクムを追加し、「Rhodobacter sphaeroides 及びCorynebacterium glutamicum の生成したもの」とする改正案を示した。

関連記事:製法違う5-ALA、照会した食薬区分 光合成細菌ではない菌種で生成
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