特定適格消費者団体の消費者支援機構関西はこのほど、健康食品『王妃のめぐみ』の定期購入をめぐる消費者トラブルについて、販売会社の（株）ファンソルに対し、購入者への返金を申し入れたと発表した。

　申し入れ内容は、（1）返金希望者に販売金額全額を返金、（2）購入代金未払者には、代金の支払いの必要がないことを通知し、今後支払いを要求しない、（3）クレジットカードやコンビニ後払いの購入者には、同社からクレジットカード会社とコンビニ後払い事業者に対し、直ちに返金措置を取り、購入者への支払い負担がないようにする――ことなど。
　
　同社は『王妃のめぐみ』を販売する際に、自社ホームページなどで、定価3,920円を「初回100円モニターコース」で購入できるかのように表示。広告を見た多数の消費者が初回のみ1回100円で購入できると思い、申し込んだ。しかし、実際には4カ月分20袋（3万9,200円、1袋単価は半額）を購入しなければならない契約だった。

　消費者支援機構関西では、民法に基づき無効または取消になると判断。消費者契約法でも不実告知による取消が認められるため、同社は返還する必要があるとしている。

　同社は6月24日、適格消費者団体の京都消費者契約ネットワークから、『王妃のめぐみ』の自社ウェブサイトの表示について、景品表示法に違反するとして、表示の差止を請求され、6月30日付で全て削除したと回答していた。

　消費者支援機構関西によると、現在、同社の返答を待っているところ。期日までに返答がない場合、裁判に進むかどうかは「その時点でまた検討する」と話している。

　一方、取材で同社にコメントを求めたが、得られなかった。