（国研）医薬基盤・健康・栄養研究所は1日、指定成分等含有食品制度の対象となった「コレウス・フォルスコリー」「ブラックコホシュ」「ドオウレン」について、効果や安全性に関する情報を掲載するコラムを作成した。

　コラムによると、コレウス・フォルスコリーについては、ダイエット、脂肪燃焼、筋肉アップなどの効果が宣伝されているが、そうした効果の根拠となる十分な情報はないとしている。一方、嘔吐や下痢といった被害事例が多数報告され、ショック症状で救急搬送された事例もあるという。

　コレウス・フォルスコリーを含む健康食品が販売されているが、効果がわかっていないばかりか、摂取により体調不良を感じた人が多いと指摘。効果を期待して利用するのではなく、生活習慣を見直し、本当に必要かどうかを冷静に判断するようにアドバイスしている。

　ブラックコホシュの場合、月経前症候群や更年期障害に効くと標ぼうした健康食品が販売されているが、そうした効果ははっきりとしていないという。一方、摂取により、肝機能障害を生じた事例が海外で多数発生。胃の不調、頭痛などの健康被害も出ている。

　ブラックコホシュを含む健康食品については、簡単に効果が見られることはなく、むしろ悪影響を引き起こす可能性があるため、注意するように呼びかけた。

　ドオウレンは「痛みに効く」、「体内の毒素を排出する」などと標ぼうして販売されているが、そうした効果の根拠は見当たらないと説明。むしろ、体に悪影響が出たとする報告があるため、利用時には、薬剤師や管理栄養士などの専門家に相談するように促している。