山笠太郎の健康管理とほほ日記 ~不摂生な私が25年もスポーツクラブに通える理由~(9)
ゴルフを選ばなかったのはなぜか
さて、今回のテーマは、山笠太郎が何故ゴルフにハマらずスポーツクラブ通いの方を好んだのか?についてである。小生がコロナ禍以前に見聞きしたサラリーマン(特に営業系?経営層?)のゴルフ事情も絡めながら3回にわたりお話ししたいと思う。
小生がスポーツクラブに通い始めて程なく、社内外の仕事関係者から「よく続くね。ジムで筋トレとかウォーキングなんて俺は退屈で飽きちゃうよ。スポーツクラブに行くならゴルフの方が楽しいし、何より自然の中で良い運動にもなるし、健康的で良いと思うけど」と毎度のように言われた。
確かに多くのサラリーマン(特に大手食品会社営業…)にとって趣味と実益(出世も含む)を兼ねたゴルフは必須と言える。食品業界は昼に夜に接待が実に多いのだ。特に地方での重要取引先との懇親ゴルフは支店長さん達にとっては必要不可欠である。
支社長や課長として日本各地に赴任した小生の経験から、地方行政機関の特に上級職クラスは課長に昇進するあたりから格段とゴルフの回数が増えたりする。また食糧を取り仕切る機関である地方本部長の中には年間ラウンド回数が大手食品メーカー支社長・支店長の比ではない猛者も散見される(苦笑)
そんな訳で、上昇志向の強いサラリーマン達は課長昇進頃から毎週末の打ちっ放しの練習では飽き足らず、レッスンプロに教えてもらうなんてのもよくある話だ。
「ご努力されてますねぇ」と問うと、冗談半分で「(校技ならぬ)社技はゴルフですから…」と(笑)
実際、日本を代表する優良食品メーカーで、「社技がゴルフ」と言われて久しい(笑)某社の某エリア支社長に就任したゴルフ初心者のAさん。管理部門から異例の抜擢をされての就任だったのだが、着任後最初の取引先コンペで180の大叩きをしてしまい強制送還されたなんていう「都市伝説」すら存在するのだ(笑)
何かと面倒なゴルフ「あるある」
始めたきっかけはさておき、気がつけばゴルフの楽しさにハマってしまい、結果、ゴルフが一生の趣味となるケースが実に多い。
年を重ね、キャリアも重ね、地位も上昇してくると、ゴルフの腕前だけでなくゴルフクラブやウェアも地位に比例し「設備投資」しておかないと、それはそれで大変だ(汗)。特に接待ゴルフや取引先コンペは、スタート前の顔合わせ時に、同伴者からさり気なくチェックが入る。「おっ最新モデル…お高かったでしょう」、「なかなか使い込んでますねぇ」、「最近パター代えた?」とか何かと面倒くさい(苦笑)
地方の超有力小売業主催で地元名門ゴルフ場を貸し切ってのゴルフコンペ時、ひと言多い牢名主の様なキャディさんが言わないでもいい事を言ったりする。「さすがに今日のお客さんはお偉い方々ばっかりで、バッグからクラブから高級品ばかりで壮観だわ」と…(汗)
特に取引先のコンペなど、会社の経費でプレーする場合、大げさに言っちゃうと会社を背負って参加している訳で、みすぼらしい格好や、マナーが悪い等々企業イメージに影響しかねないのだ(汗)。とは言え、プレー代は会社の経費で落とせるにしても「設備投資」の費用は自腹だ。中間管理職クラスにとってはある意味大変ちゃぁ大変なのだ。
最近ではゴルフが夫婦共通の趣味、なんていうサラリーマンも増えてきた。
家庭を顧みず昼に夜に飛び回ってきたソツがなく、頭の回転の速さもソコソコな経営層クラスのサラリーマン達は、地位もギャラも上昇し、ポストの着地点も見えてくると、フルリタイア後を見越し、奥様にも「健康にも良いから」とゴルフをさり気なく進める。
取引先の社長と特別に親しくなったりすると先方の社長から「今度、お互い夫婦同士でゴルフ行こうよ」なんて誘われる栄誉?を手に入れたなんてケースも散見される。
そんな訳で「社技がゴルフ」の食品会社ボードメンバーは奥様同伴の役員コンペが定例化しちゃったりしているのである(笑)。
(つづく)
<プロフィール>山笠太郎(やまがさ たろう)
三無主義全盛の中、怠惰な学生生活を5年間過ごした後、運良く大手食品メーカーに潜り込む。健康食品事業部に配属され、バブル期を挟み10年。その間に健康食品業界で培った山笠ワールドと言われる独自の世界観を確立。その後社内では様々な部門を渡り歩き47都道府県全ての地に足を踏み入れる事となる。