初の機能性関与成分、酪酸菌が公開 【9日の届出DB更新】通販のニコリオがRCTで届出
消費者庁は9日、前日8日に続き2日連続で機能性表示食品の届出情報公開データベース(DB)の更新を行い、届出番号「H254」から「H274」まで21件(サプリメント形状12件、その他加工食品9件)の新規届出を公開した。8月に入ってからのDB更新はこれで4回目を数え、累計65件が新たに追加された。
HMPAも機能性関与成分に RCT論文2報同時に届出
9日の更新には、これまでに届出が公開されたことのない新たな機能性関与成分として、「酪酸菌(Clostridium butyricum)」が含まれる。届け出たのは、健康食品など通信販売のニコリオ㈱(東京都世田谷区)。略称「HMPA」も機能性関与成分にしたサプリメントを届け出たもので、届出表示(ヘルスクレーム)は以下のとおり。
「本品(ラクビ プレミアム)には酪酸菌(Clostridium butyricum)、3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)プロピオン酸(HMPA)が含まれます。継続摂取により、善玉菌(酪酸菌)、短鎖脂肪酸(酪酸、酢酸)を増やし、便秘気味の方の腸内細菌叢(腸内フローラ)、腸内環境を改善する機能、BMI が高め(23 以上30 未満)の方のお腹の脂肪(内臓脂肪、皮下脂肪)、ウエスト周囲径、体脂肪率を減らし、体重が減少するのを助け、高めのBMIが低下するのをサポートする機能があります」。
届け出た商品の名称は『ラクビ プレミアム』。同社の主力商品の1つに、酪酸菌などを配合した健康食品『ラクビ』があり、今後、同商品を機能性表示食品にリニューアルすると考えられる。公開された届出資料を見ると、表示する機能性の科学的根拠として、最終製品に関する臨床試験論文を2報、同時に届け出ている。
同社が酪酸菌とともに機能性関与成分にしたHMPAも比較的新しい機能性関与成分。初の届出公開は今年3月で、以降、届出件数が堅調に増えている。この日の更新でも、ニコリオからのものと合わせて2件の届出が公開され、累計9件に増えた。この日公開されたもう1件は、HMPAを機能性関与成分にした機能性表示食品としては初の清涼飲料水が届け出されたもので、届出者は原材料メーカーの丸善製薬㈱(広島県尾道市)。
明治、「一時的な胃の負担を和らげる機能」で一挙6件
この他、㈱明治(東京都中央区)が、LG21乳酸菌(Lactobacillus gasseri OLL2716)を機能性関与成分にしたヨーグルトについて一挙6件の届出を行い、公開された。
いずれも、一時的な胃の負担をやわらげる機能が報告されている旨を訴求するもの。同6件に関連する届出の第1弾として、『明治プロビオヨーグルトLG21』の届出が今年5月に公開されていた。
【石川 太郎】
(冒頭の画像:ニコリオが届け出た『ラクビ プレミアム』の表示見本。消費者庁の届出情報公開DBから)