食品添加物やサプリメント原材料の輸入販売を手掛けるサンブライト㈱（東京都中央区、市川剛士社長）が、サプリメントなど健康食品向けの新製品として、微細藻類の一種、ユーグレナグラシリスの粉末の販売を5月から本格化させた。ユーグレナ属のみが生成する多糖類で食物繊維の一種、パラミロン（β-1.3-グルカン）を含むもので、微細藻類の培養や製品開発で定評のあるイスラエルの企業から調達し販売する。パラミロンに報告されている免疫ケア機能を訴求しながら日本市場の開拓を進める。

　同社が先月から販売と提案を本格化させたのは、パラミロン含有量を55％以上で規格化したユーグレナグラシリス粉末「BioGlena（バイオグレナ）」。アスタキサンチンなど微細藻類の培養や製品開発を手掛けるイスラエルのアルガテクノロジーズ社（以下、アルガテック社）が開発、製造するもの。パラミロンの他に、たんぱく質やビタミン・ミネラルも含む。性状としては、流動性の高い金色粉末である点が特徴で、カプセルなどサプリメント形状の食品からドリンクや一般加工食品等まで幅広い食品に配合できる、という。

製造元、ヒト試験に着手　免疫調整機能を検証

　サンブライトとアルガテック社は、以前から取引関係があり、サンブライトでは、アルガテック社の日本国内販売代理店として同社製アスタキサンチンの原材料販売を手掛けている。この流れを受け、バイオグレナについても取り扱うことを決めた。バイオグレナは米国など海外でも昨年発売されたばかりの新製品で、サンブライトのマーケティング担当者は、「アルガテック社は、ユーグレナの認知度が比較的高い日本市場に期待している。そのため、発売早々から日本市場で販売したい意向をもっていた」と話す。

　パラミロン含有量を規格化したユーグレナグラシリス粉末の製造販売を手掛ける企業は他にも国内外に存在し、各社が独自に、主に免疫に関わる機能性について、科学的根拠（エビデンス）の積み上げを図っている。アルガテック社としても、先行企業と同様に独自エビデンスの獲得を進めたい考えで、最近、バイオグレナとしての機能性を確認するためのヒト試験に着手した。サンブライトによると、免疫調整機能を軸に検証を進めている。

【石川 太郎】

（冒頭の画像：バイオグレナを配合した商品の一例。サンブライト提供）