トマト種子エキスめぐる新たな特許 オリザ油化、経口用美容素材の発明で取得
オリザ油化㈱(愛知県一宮市、村井弘道社長)が機能性食品素材に関して新たな特許を国内で取得した。同社で販売する肌領域の機能性表示食品対応素材「リコリフト」(トマト種子エキス)に関する特許を昨年末までに得たもので、発明の名称は「経口美肌用組成物」。経口摂取によって皮膚のコラーゲン量を増加させたり、真皮の厚みを増やしたりすることをヒト試験で見いだしたという。特許番号は第7405543号。同社が2日に発表した。
トマトの果肉ではなく種子をエキス化した「リコリフト」(同社の登録商標)には、サポニン成分の一種であるリコペロサイド類が含まれる。オリザ油化によれば、同成分はトマトの種子に固有のサポニン成分。これまでに、肌のECM(細胞外マトリックス)サイクル正常化機能に関して特許(第7026181号、第6799114号)を取得していた。
同社の発表によれば、新たに得た今回の特許は、ヒト対象試験の結果を踏まえて取得。被験者18人(女性12人、男性6人)に4週間、1日あたり200ミリグラムのトマト種子エキス(製品名:リコリフト‐P)を摂取してもらい、皮膚のコラーゲン量と真皮の厚みを皮膚用超音波装置(DermaLab)で測定した。その結果、摂取前後の比較で、頬と上腕部内側のコラーゲンスコアや上腕部内側の真皮の厚みについて、有意な増加が確認されたという。
同社は2022年5月、リコリフトに含まれるリコペロサイドHを機能性関与成分とするかたちで機能性表示食品の届出を行っている。届出表示は「肌の弾力を維持し、肌の健康に役立つことが報告されています」
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