サビンサ、アンドログラフィスに着目 センシンレンの別名ある植物をサプリ素材化
インドを拠点にサプリメント向け植物エキスを開発、製造するサミ-サビンサグループの日本法人、㈱サビンサジャパンコーポレーション(東京都豊島区、佐次本英行社長)はこのほど、新製品としてアンドログラフィス葉抽出物の国内販売を開始した。
アンドログラフィス(学名:Andrographis paniculata)は、日本では「センシンレン」と呼ばれるキツネノマゴ科植物の一種で、アーユルヴェーダや漢方に用いられてきたとされる。同社によれば、アンドログラフィス由来成分には多様な機能性が報告されている。ただ、当面のところ訴求機能を限定することはせず、業界や消費者のニーズの他、市場動向などを踏まえながら需要開拓を進める考え。
アンドログラフィス由来成分を規格
同社が先月から新たに原材料販売を開始したのは、アンドログラフィス葉抽出物「パニシン」。規格成分は、複数の生理活性が報告されているアンドログラフィス由来成分のアンドログラフォライドとネオアンドログラフォライドの2つで、規格値はそれぞれ20%、1%となっている。
この新製品は、サミ-サビンサグループが以前に発売したセンシンレン抽出物について、製品規格を全面的に見直し、有効成分(規格成分)の含有量を高めるとともに、規格成分を追加するなどしたもの。原料となるセンシンレン(アンドログラフィス)の葉は、日本の食薬区分においては現在、医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質(原材料)リスト(=非医リスト)に収載されている。
免疫機能めぐる基礎研究報告も
同社によれば、アンドログラフォライドやネオアンドログラフォライドなどアンドログラフィス由来成分の機能性については、これまでに行われた基礎研究などを通じ、免疫調整機能や抗炎症機能のほか、ウイルスに対する機能などのある可能性が示唆されている。
センシンレンは昨年、東南アジアで需要が急拡大したといわれる。特にタイでは、センシンレンを風邪などに対する伝統薬として利用してきた歴史があるとされ、新型コロナウイス禍で注目度が改めて上昇したといわれる。
【石川 太郎】
(冒頭の画像:パニシンの原料となるアンドログラフィスの葉。サビンサジャパン提供)