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コロナの真相(12)~日本人をコロナ恐怖症にした心理作戦

(公財)食の安全・安心財団理事長 東京大学名誉教授 唐木英明

コロナ対策の概要
(1)ゼロコロナは不可能だからウイズコロナで行く
(2)医療崩壊を防ぐために医療規模拡大と感染対策を実施
(3)ゴールは治療薬の開発とワクチン接種

〇日本のコロナ対策は大きな間違いを犯した。実態はインフルとそれほど変わらない感染症を、極めて重大な感染症である指定感染症2類相当にしたことだ。
その結果、感染者は全員指定病院に入院隔離することになったのだが、ベッド数は少なく、第1波ですでに医療崩壊が近づき、受け入れ病院は苦境に陥った。

〇そこで作られた対策が、医療崩壊を防ぐために①医療規模の拡大と、②感染対策を実施だったが、病床を増やす努力はほとんどなかった。
残る対策は感染防止だが、その手段は国民に自粛を求めることしかなかった。それではどうしたら自粛させることができるだろうか?

〇使われたのがコロナを恐怖の感染症に仕立てて、自粛しないと感染して死ぬという恐怖を煽る心理作戦、洗脳作戦だ。これにメディアは全面協力し、医療専門家を登場させてコロナの恐ろしさを煽る番組を1日も休まず続けた。
政府も医療関係者を代表する尾身茂氏を総理会見に同席させて、感染の恐ろしさを主張させ、国民のほとんどは尾身氏が感染から守ってくれると信じて彼の人気が上がり、政府は尾身氏の五輪反対論に反論することも経済の重要性を主張することも難しくなった。

〇感染症対策は感染者を減らすメリットと、対策の被害を受ける事業者の損失のバランスを考えることが重要なのだが、コロナ対策は最初から「感染防止至上主義」の医療関係者が決定権を持ち、彼らは国民の「洗脳」に全力を尽くした。その被害者は、無用な恐怖感を持たされた国民と、感染対策の被害を受けた企業だが、国民は騙されていることに今も全く気が付いていない。

<著者プロフィール>
1964年東京大学農学部獣医学科卒。農学博士、獣医師。東京大学農学部助手、同助教授、テキサス大学ダラス医学研究所研究員などを経て東京大学農学部教授、東京大学アイソトープ総合センターセンター長などを歴任。2008〜11年日本学術会議副会長。11〜13年倉敷芸術科学大学学長。専門は薬理学、毒性学、食品安全、リスクコミュニケーション。

※「コロナの真相」は、唐木英明氏のフェイスブックからの転載です。

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