同社は、北海道札幌市を基盤とする北武グループの医薬品の臨床試験実施施設支援機関として2001年10月に設立され、今年20周年を迎えた。現在では医薬品臨床試験を中心として保健機能食品・化粧品のヒト臨床試験から機能性表示食品のシステマティック・レビュー（SR）業務、各種統計解析業務まで幅広く受託している。
　試験実施計画書の作成から倫理審査委員会（IRB）審査、試験の実施、統計解析や試験報告書の作成まで、北武グループ内でネットワークを構築。高品質で効率的かつスピード感をモットーに、顧客満足度の高い支援機関を目指す。

＜臨床試験で開発をサポート＞
　同社では、グループの医療機関である医療法人北武会美しが丘病院臨床薬理センターと連携しながら、保健機能食品や化粧品などの開発を目指すメーカーのニーズに応えるための臨床試験を実施している。同社が得意としている医薬品臨床試験から得られた多くのノウハウを生かし、化粧品・保健機能食品などの緻密で精度と信頼性の高い製品開発をサポートする。臨床試験経験の少ない依頼者のもとや指定病院へ出向し、試験実務の運用補助を行うなどフットワークも軽い。

　グループにはCROの北武臨床㈱があり、医薬品（主に後発医薬品）・医療機器の臨床試験と医師主導の臨床試験、臨床研究などの開発支援業務を行っている。必要に応じてグループ内で連携しながら、安全性や有効性の確認試験、販促資料作成のための試験、特定保健用食品（トクホ）申請や機能性表示食品届出のための試験などに幅広く対応する。

＜九州の拠点が稼働＞
　同社は、これまでの北海道を中心とした活動だけでなく、新たに九州の拠点を稼働させた。これにより、九州全域だけでなく、中・四国地方や関西エリアまで対応する。福岡市内の福岡記念病院併設の健診センター内で、食品臨床試験の受託を開始した。同施設ではPETなど最新の医療機器も利用可能という。病院では健康診断事業も行っており、試験の目的に応じた対象被験者の募集も対応可能。臨床試験に関するサポート業務の全て同社が受託・支援する。

　宿泊を伴う試験も対応でき、広い施設での即日PCRも行う。外来患者との動線を分け、臨床試験専用のフロアを備えるなど万全な感染予防対策で質の高い臨床試験の実施が可能としている。

＜グループ連携で一貫したサービスを提供する＞
　北武臨床㈱、美しが丘病院臨床薬理センターを含めた昨年度の受託実績は、新薬の臨床試験を除き、年間の臨床試験総受託件数が約80試験で、そのうち医薬品の臨床試験が60件、トクホ・機能性食品・化粧品などの試験が20試験となっている。
　機能性表示食品の届出については、これまでに90件の案件を受注。
　
　美しが丘病院は一般診療と分離したかたちで、臨床試験専門の臨床薬理センターを有する。臨床薬理センターでは、医薬品開発の申請用臨床試験として、健常人を対象としたフェーズⅠと生物学的同等性試験（入院を伴う臨床試験は最大58人まで）、トクホ・機能性表示食品の臨床試験を実施している。

　また、臨床試験参加者のための治験ボランティア団体「ほくとユニティクラブ」（北海道）と、「福岡・久留米ユニティクラブ」（九州）を運営し、毎年約2,700人が新たに会員登録を行っている。健常人男女をはじめ、生活習慣病の境界域や、消化器系、循環器系、中枢神経系薬関連試験などの疾患の対象者がおり、多様な試験や、多人数の試験にも対応できる。ボランティアの登録者数は両ボランティアクラブを合わせ2万人以上に上る。

＜COMPANY INFORMATION＞
所在地：北海道札幌市中央区南1条西8丁目4-1TG札幌ビル6F（本社）
TEL：011-223-3130
E-mail：info@csc-smo.co.jp
URL：http://www.csc-smo.co.jp
事業内容：医薬品・医療機器の臨床試験の実施に関する支援、保健機能食品・化粧品の臨床研究の実施に関する支援