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エビデンス入門(35)
研究レビューの再検索・見直しについて

関西福祉科学大学 健康福祉学部 福祉栄養学科講師 竹田 竜嗣 氏

 機能性表示食品制度においては、「最終製品を用いた臨床試験による届出」と「機能性関与成分の研究レビュー(システマティック・レビュー)」による2通りによって、科学的根拠を担保して届出を実施している。事後チェック指針でも取り上げられているが、いずれの場合でも機能性の根拠になっている論文が撤回された場合には、科学的根拠が揺らぐこととなる恐れがある。

 最終製品を用いた臨床試験による届出では、届出者が関与している文献であることがほとんどであり、根拠論文の撤回や修正は把握できるが、研究レビューによる届出では、他者が執筆した論文を引用し、研究レビューを組み立てていることも多く、文献の撤回情報は、なかなか気づきにくい。

 機能性表示食品制度もスタートから5年が経過し、研究レビューも検索の実行日から2、3年経過している例も増えてきている。
しかしながら、研究レビューの再検索や見直しについてはガイドラインには記載されておらず、受理されてからほとんど手つかずの事例も多いのではないかと思われる。
 
 これらの原因の1つは、OEM会社や原料会社など届出者が取引先から提供された資料を基に届出を実施していることや、自社で実施した研究レビューであっても、担当者が退職や異動などで経緯が把握されていない例などが考えられる。

 世界的に見ると、インターネットの普及により、冊子を発行しないウェブのみの出版形態を取っている学術雑誌は増えており、同じ検索でもPubMedなどの論文データベースでは2、3カ月で検索数が大幅に増えることもある。日本においても機能性表示食品制度でよく引用される学術誌でも、ひと月当たり、多い時には6本程度の臨床試験論文が発表されていることもあり、年間ではかなりの数の臨床試験論文が発表されつつある。

 そのため、定期的な研究レビューの見直しは必要になってきている。しかしながら、前述したように第3者からの資料提供などに頼っている場合は、自社で検索をやり直すなどが難しい場合がある。

 そういった場合においても、対応できる方法はある。今や、年間数百件の届出が受理されている機能性表示食品制度のデータベースを活用し、同じ機能性関与成分で届出されている成分の研究レビューで新しい論文が採用されていないかを定期的にチェックすることで、自身の届出を変更する必要があるかどうかは見極めることが可能である。検索を定期的に再度行うことが理想であるが、それができない場合は定期的に他社の届出をチェックし、自社の届出との相違をチェックすることで新しい情報の有無が間接的に把握できる。少しタイムラグが生じるが、定期的な届出データベースのチェックは他社動向の把握にもなり有用な手段である。

(つづく)  

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