鹿児島の通信販売会社㈱てまひま堂（鹿児島市唐湊、吉岡満雄社長）の取締役会長・吉岡靖雄氏が6日、逝去した。81歳だった。

　同社は、にんにく卵黄『229 55（ニンニク ゴー！ゴー！）』を主力商品として2002年に創業。ピーク時には売上が20億円を超えた。

　故人は、京セラ稲盛和夫名誉会長（8月24日没）に私淑し、独自の経営哲学に基づいてガラス張りの経営を推進した。奇しくも故人の命日となった12月6日、東京・帝国ホテルで故・稲盛名誉会長の「お別れの会」が催されている。

　13年には本物の製品づくりを目指す企業で組織した「大文字会」を設立。「原材料、製造工程などのツールに書いてあるとおりに嘘をつかないこと。大文字焼きの火のように1つ1つ志を広げていこう」（吉岡会長）との思いで、「第1回ホンモノ会議」を鹿児島で開催した。
　開かれた製造現場を探して、2カ月に1度のペースで全国の工場を訪問。ホンモノ会議を通じて業界関係者との交流を深めた。

　その後体調を崩し、2018年3月31日付で代表取締役社長の座を3男の満雄氏に譲り、自らは会長に退いていた。

　通夜はあす9日（金）午後6時より、吉田葬祭典礼会館（鹿児島市大竜町10-2、TEL099-247-1457）で執り行う。
　告別式は翌10日、午前11時から同じ場所で行われる。喪主は代表取締役社長の吉岡満雄氏。

（冒頭の写真：生前の吉岡靖雄氏）