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「自然食品」の真の意味を発信

特定非営利活動法人 全日本健康自然食品協会

理事長 杢谷 正樹 氏

 新年明けましておめでとうございます。ある自然食品専門店の経営者が、「最近、小さい子どもさんを連れた若いお客様に『自然食品店といっても、何を売っている店なのかよくわからない』と言われることがあります。“国産”、“無添加”、“オーガニック”、“ベジタリアン”などの意味は、理解いただいていると思うのですが…」と首をかしげておられました。それはつまり、NPO全日本健康自然食品協会が、一般ユーザーには何の協会なのか理解されていないということの表れであると思いました。

 “いわゆる健康食品” という言い回しと同様に 、“自然食品”もきっちり明確に定義できるものではないことを改めて実感しています。戦後復興の象徴であった食品産業が産んだ、安かろう悪かろうというイメージの加工食品の対極としての“自然食品”が認知された時代は、もはや過ぎ去ってしまったことに気付かされたのです。

 国内では、2006年に観光立国推進法が成立し、昨今オーバーツーリズムなどと騒がれるほど、20年の東京オリンピックに向かって訪日外国人が急増しています。食品市場は今まで日本人がさほど意識しなかったハラル、環境への配慮、持続可能の思想などから、オーガニックに対する意識は次第に高くなってきました。

 このような状況のなか、08年にパリで創業し、欧州で100店舗を展開するオーガニックスーパー、ビオセボンが16年末に日本に初出店しました。そして昨年末までに東京と神奈川に8店舗が開店し、東京オリンピックまでにさらに加速して店舗を増やしていくということです。

 そこでは店頭に、その生産過程において環境や健康への配慮がなされた商品を置き、イートインや試食を強化してお客様とのコミュニケーションを重視していくことが店の指針の1つになっており、業界でも世界的に注目されているスーパーマーケットです。

 そのコミュニケーションのなかに“自然食品”というキーワードは果たして生きている言葉として使われているでしょうか。多くの商品の選択肢のなかから、お客様が商品を手に取り、代金を支払い、おいしく食べ、そしてリピーターになっていただくために“自然食品”という言葉をうまく生かすことこそが課題だと考えます。

 全健協の会員に向けての発信、そして一般ユーザーに向けての活動にも、その指針となるべきキーワードを見つける必要があると考えます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

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