苦戦する「滋養強壮保健薬」「総合胃腸薬」市場~富士経済
㈱富士経済(東京都中央区、清口正夫社長)はこのほど、新型コロナの影響により2020年の滋養強壮保健薬、総合胃腸薬市場が一部を除いて苦戦を強いられたと発表した。前年比94.8%だった。
外出自粛などにともなう購買機会の減少が影響した。胃腸薬については、多人数での飲酒機会の減少、インバウンド需要の喪失が落ち込みに拍車をかけたとしている(前年比91.6%)。
一方、健康相談の機会は増えており、個人薬局での滋養強壮剤の推奨が購入につながるケースも見られていることから、21年は前年比プラスに転じる見込みとしている。薬用酒は、コロナ禍における健康維持の自衛策として注目を集めている。
総合胃腸薬については、21年は主要メーカーが自宅での飲みすぎ・食べ過ぎ、外出自粛のストレスにともなう胃痛などへの対応を切り口とした新たなプロモーションを展開していることから、一定の需要回復が期待されるとしている。