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ICS-netとイワキが資本業務提携を締結 地方創生も視野に(中)

食品原料分野のDXを推進
 ICS-netは、2017年8月に設立。「世界の食品流通をRe-designする」を目標に事業を展開している。商品開発サポート事業では、海外からの原料調達に始まり、国内外の生産拠点の確保、流通、販促支援まで一貫したサポートを行う。
 原材料と食品メーカーをつなぐことで食品原料分野でのDXを強力に推進する「シェアシマ」は、19年10月に本格稼働し、会員数は21年12月現在で1,700ユーザーを超えた。食品メーカーが使用する原材料の情報をウェブで共有し、同社がプラットフォームを形成することにより食品原料の新しい流通を提案している。「シェアシマ」の語源は、「その原料シェアしませんか?」に由来する。

シンプルな設計とセミナーで効率よくアプローチ
 「シェアシマ」は、有料・無料のプランとで使える機能の差はあるものの、システムはシンプルな設計となっている。「シェアシマの」サイトから、「売り手」となる原材料メーカーはアカウントと企業ページを作成し、その後、商品を登録。商品登録には詳細情報と写真、規格書の登録が可能。「買い手」となるバイヤーも同様にアカウントと企業情報を登録。バイヤー登録が完了すると、商品検索が可能になるというもの。売り手は、公開された商品に対する買い手からの問い合わせをシステム内で受けることができるため、効率よくアプローチすることができる。買い手側も、関心がある商品の詳細情報をシステム上で入手できるため、効率よく情報収集を行うことができる。

 また、毎月1回「シェアシマオンラインセミナー」も開催されている。セミナーは、テーマに沿った識者による講演と、企業・商品PRで構成されており、すでに売り手となっている会員企業だけでなく、新規の会員企業や、これまで接点のなかった会員企業へのアプローチも可能にしている。過去に開催されたセミナーでは、「企業や地方の個性を生かした商品開発・マーケティング」、「手軽に摂れるインナービューティー素材と機能性表示食品の展望」、「ベジタリアン・ヴィーガン食品の市場と商品開発、それらを踏まえたハラルビジネスの考え方」について講演されるなど、テーマは多岐にわたる。毎回、100人~200人が参加している。

食品業界の課題解決に期待が集まる
 ICS-netは、「シェアシマ」のプラットフォーム化が進むことで、食品業界が抱えている問題の解決のきっかけになるとして、㈱経済界(東京都港区、佐藤有美社長)が次世代の起業家を発掘・応援するビジネスアワード「金の卵発掘プロジェクト2020」でグランプリを受賞した。
 また、食品メーカー各社の商品開発者や調達・営業に関わる全ての人々の働き方改革、地方にある特徴的な食品原料を、全国の食品メーカーにつなげることによる地方創生の一翼を担う。さらには、さまざまな理由で食品メーカーに滞留してしまった原料在庫を、全国の食品メーカーに案内することで、余剰在庫による廃棄ロスの削減を目指す。まさにSDGsの体現を目指している。

(つづく)

【藤田 勇一】

(冒頭の写真:ICS-net㈱、小池祥悟社長)

関連記事:ICS-netとイワキが資本業務提携を締結 地方創生も視野に(前)

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