5-ALA巡り特許侵害訴訟を提起
ネオファーマの関係会社 東亜産業を相手取り
サプリメントの原材料などとして利用されている5-アミレブリン酸リン酸塩(以下、5-ALA)の製法等を巡る特許権侵害訴訟が20日に提起されていたことが分かった。
訴訟を提起したのは、静岡県袋井市の生産拠点で5-ALA原体の製造を手掛けるネオファーマジャパン㈱(東京都千代田区、河田聡史社長)のグループ会社、neоALA㈱(旧コスモALA㈱。所在地、代表ともネオファーマジャパンと同じ。以下、neo社)。
neo社が保有する5-ALAの製造方法や用途に関する特許権(特許第4417865号)が侵害されているなどとして、5-ALAを配合したサプリメント『ALA SHIELD(アラシールド)』を昨年3月から製造販売する㈱東亜産業(東京都千代田区、深井昭匡社長)を相手取り、侵害行為の差止を求める訴訟を東京地方裁判所に提起した。
翌21日、同特許の通常実施権の許諾を受けて5-ALAの製造販売を行っているネオファーマジャパンが発表した。
東亜産業は特許無効を主張
neo社は、東亜産業による同商品の製造販売行為はneo社が保有する特許権の「侵害に当たる」と主張。同特許は5-ALAに関する物質特許で、特許の範囲は、5-ALA及び同成分を用いた最終製品の製造販売にまで及ぶとしている。
ネオファーマジャパンによれば、これまでに東亜産業に対して特許権侵害行為を止めるよう警告、協議も行った。しかし合意を得られず、「その後も侵害行為が継続された」ため、今回の訴訟の提起に至ったという。
一方で、ネオファーマジャパンの発表によると、昨年9月に東亜産業は、neo社を相手取り同特許の無効審判を請求したといい、争う姿勢を見せている。
これに対してneo社は特許の有効性を主張。ネオファーマジャパンでは、「今後も本特許権の保護及び行使について適切に対応していく」としている。
東亜産業は取材に、「当社としては、(neo社の)特許は無効になるものと考えている」と答えた。
【石川太郎】