3月最後の更新、4社4件 【機能性表示食品DB更新】施行10年目迎えた制度はどこへ向かう
機能性表示食品のサプリメントとの関連が疑われる健康被害への対応に追われる消費者庁は3月29日、機能性表示食品の届出データベースを更新した。新たに受付公開した届出は、2月13日と14日に届出のあった4社4件(サプリメントのみ4件)にとどまり、新規の機能性関与成分はなかった。
一方、追加された撤回届出は35件に上る。3月25日から27日までに届け出されたもの。小林製薬㈱(大阪市中央区)が同26日に行っていた、『紅麹コレステヘルプ』をはじめとする同社製の紅麹原材料(機能性関与成分:米紅麹ポリケチド)を配合したサプリメント3製品の撤回届出がデータベースに反映された。撤回理由は「販売終了」。また、同じ原材料を使用する一般食品(サプリ以外の加工食品)を届け出ていた㈱ZERO PLUS(福岡市博多区)が27日付で行った撤回届出も反映された。
きょう4月1日、機能性表示食品制度は施行から10年目の節目を迎えた。
特定保健用食品とは異なり国の許可を必要とせず、事業者の責任で、一定の科学的根拠を背景に、食品の機能性表示が行えることを存在意義とするこの制度は今、小林製薬が起こした問題を契機に、かつてない疑いの視線にさらされている。政府も、制度のあり方を見直そうとしている(3月31日付既報)。
科学的な安全性の評価と確保のあり方、健康被害情報の収集と報告のあり方など、機能性表示食品制度のあり方を大きく変えてでも、届出制を存続させることができるかどうか。(一社)健康食品産業協議会をはじめとする業界団体は正念場を迎えている。
【石川太郎】
3月のDB更新:【1日】3月最初の更新、新規届出5件
:【6日】新規成分に6種アミノ酸と卵黄コリン
:【11日】新規届出11件、うち3件に生鮮
:【12日】新規届出12件、撤回1月以降438件
:【15日】新規届出の公開、10件台で推移
:【22日】筋骨草由来成分など新規成分が複数
:【27日】小林製薬「紅麹」問題後初のDB更新