消費者庁、消費者教育と行動実態把握 第4回消費生活意識調査が示す課題
消費者庁は5日、昨年12月に実施した令和7年度「第4回消費生活意識調査」の結果を公表した。全国の15歳以上5,000人を対象に、「消費者教育」を中心テーマに、知識の定着度やトラブル経験、相談行動などを調査した。調査結果からは、教育機会の偏りや若年層の理解度、オンライン取引を巡る対応の実態など、消費者政策上の課題が浮かび上がっている。
消費者教育の機会、学校授業が最多
調査は、全国の15歳以上の男女5,000人を対象に、インターネットによるアンケート方式で実施。
調査結果のポイントの1つとして、「消費者教育」を受けた経験について聞いた。消費生活や消費者問題に関する消費者教育を「受けたことがある」と回答した866人に対し、その機会を尋ねたところ、「学校(小・中・高校等)の授業」が35.2%で最も高かった。次いで「職場での研修等」が22.5%、「SNSによる発信・インターネットの動画」が19.2%となった。
知識の正答率は4割弱、20代が最低水準
消費生活に関する知識については、正誤問題7問の完全正答率の平均が38.3%だった。設問別では、「契約の成立時期」に関する正答率が全体で33.5%となった一方、15~17歳では47.3%、18~19歳では45.6%と、全体平均を上回った。年代別にみると、20歳代の正答率平均が31.7%と最も低かった。
過去1年間に消費者トラブルに遭った人の割合についても調査した。トラブルに遭ったと回答した人は一定数存在し、その内容は複数回答で集計されている。
トラブルの内容として最も多かったのは、「商品の機能・品質やサービスの質が期待より大きく劣っていた」で45.1%だった。次いで、「表示・広告と実際の商品・サービスの内容が大きく違っていた」が25.1%、「思っていたよりかなり高い金額を請求された」が20.1%となった。この他、「安全性や衛生面に問題があった」、「契約・解約時にトラブルがあった」、「問題のある販売手口やセールストークにより契約・購入した」、「詐欺によって事業者にお金を払った(又はその約束をした)」といった回答もあった。
通販トラブル対応、一定割合が未対応
オンラインショッピングにおいて「思っていたものと違う商品が届いた」場合の対応についても尋ねた。
「思っていたものと違う商品が届いたことがある」と回答した人は47.3%だった。これらの回答者に対し、その対応について複数回答で尋ねた結果、最も多かったのは「すぐに販売者に連絡を取り、交換・返品を求めた」で42.9%、「インターネット通販サイト事業者に連絡を取り、交換・返品を求めた」35.4%だった。一方、「値段が安かったのであきらめた」と回答した人は21.5%、「消費生活センター等の公的機関に相談した」とする回答は8.6%、「悪質な販売者としてコメント欄に記載したり、SNSに投稿したりした」6.8%となった。「特に何もしなかった」と回答した人が18.2%存在しており、一定割合が泣き寝入りや未対応にとどまっている実態が示された。
消費者トラブルに遭った際の相談先については、過去1年間にトラブルを経験したと回答した1,003人のうち、71.9%に当たる721人が「どこか(誰か)に相談した」と回答。相談先として最も多かったのは「地方自治体の消費生活センター・相談窓口」で31.9%、次いで「国民生活センター」が28.8%、「商品・サービスの勧誘や販売を行う販売店や代理店等」が27.3%だった。
生活設計や事前備えにも一定の意識
また、消費者として心がけている行動についても調査した。「商品やサービスの購入・契約をする際は、表示や説明を十分確認する」と「心がけている」、「ある程度心がけている」を合わせた割合は82.2%だった。「個人情報の管理について理解し、適切な行動をとる」は76.7%、「商品やサービスに問題があれば製造元やお店に問い合わせる」は76.4%、「消費者トラブルにあった際、相談するなど解決に向けた行動をする」は75.8%となっている。
この他、「将来を見通した生活設計を考える」、「トラブルに備えて対処方法を準備・確認しておく」、「身近に消費者トラブルで困った人がいたら消費生活センターへの相談を勧める」などの項目についても、一定の割合で「心がけている」との回答が示された。
【編集部】
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