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JAOHFA賀詞交換会に230人超 来賓の消費者庁長官ら、一層の「安全・安心」求める

 健康食品業界団体の(一社)健康食品産業協議会(JAOHFA)が関係8団体を後援に迎えて都内で13日開催した2026年新春賀詞交歓会に、会員企業を中心とする業界関係者など230人余りが出席した。消費者庁をはじめとする関係省庁からの来賓も多く出席し、同庁の堀井奈津子長官らが祝辞を述べ、一層の「安全・安心」の向上を業界に求めた。JAOHFAの川久保英一会長は、「本年も皆様とともに、全ての人々の健康に寄与する信頼できる商品を提供できる世界を作ってまいりたい」と呼び掛けた。

川久保会長、産業発展の鍵は「信頼性」

 冒頭挨拶に立った川久保会長は、2025年を「2024年3月に発生した健康被害事案を受け、機能性表示食品制度が大きな転換期を迎えた1年」と総括。健康被害情報の報告、錠剤やカプセル剤などサプリメント形状に関する製造・品質管理のGMP(適正製造規範)、さらには届出内容・届出遵守事項の自己点検・評価および報告のそれぞれ義務化など、「制度の信頼性(向上)に向けた取り組みが一気に進んだ年」だったと振り返った。

 その上で、昨年7月から業界団体主導で機能性表示食品の公正競争規約の策定に向けた取り組みが始まっていることを紹介し、公正競争規約は「制度の信頼性をさらに高める上で極めて重要な取り組みだ」と強調。また、機能性表示食品「適正広告自主基準」第3版や原材料に関する安全性のチェックリストなど、関係団体と連携しながらJAOHFAが昨年1年間で取りまとめ、公表した自主基準を紹介し、健康被害事案を受けて見直された制度に業界として対応していくための取り組みを「着実に進めてきた」と伝えた。

 今年は、JAOHFAの一般社団法人化から10周年の「節目の年」にあたるという。川久保氏は昨年5月、4代目会長に就任しており、この日の挨拶では、就任にあたって「健康食品のステータスを上げるという目標を掲げた」と説明した。その上で「機能性表示食品に限らず、いわゆる健康食品全体の信頼性を高めていくことが、将来の産業発展の鍵になると考えている」としつつ「健康食品は国民の健康寿命の延伸に寄与する仕組みであり、国際的にも競争力を有する可能性のある分野だと考えている」と業界の将来を展望。「JAOHFAはその基盤づくりに引き続き全力で取り組んでいく」。

 川久保氏はまた、JAOHFAが今年計画している新たな取り組みを説明。「制度再構築の流れを踏まえ、既存委員会に加えて、業界として制度改善を検討するために新たな委員会を設置したいと考えている」とした。

消費者庁の堀井長官「健全な市場を官民連携で」

 来賓を代表して祝辞を述べたのは、消費者庁の堀井長官、農林水産省大臣官房新事業・食品産業部の高橋一郎部長、厚生労働省健康・生活衛生局食品安全課の今川正紀課長、経済産業省商務情報政策局商務・サービスグループヘルスケア産業課の小野聡志企画官の4人。

 堀井長官は、健康被害事案を契機に「さまざまな制度見直しが続いている」と業界の足元を説明しつつ、今年3月末に初回の報告期日が迫る、制度見直しで届出者の遵守事項の1つに義務付けた機能性表示食品の届出後の自己点検等報告について、「速やかな報告をお願いしたい」と呼び掛けた。また、昨年10月下旬から厚生労働省と消費者庁にそれぞれ設置されている審議会が連携するかたちで検討を始めた「サプリメントの規制のあり方」について触れ、「関心がおありになるテーマだと思う」とし、「厚生労働省とともに、いろいろな方のご意見を伺いながら、丁寧に議論を進めていきたい」と述べた。検討結果の取りまとめは、今年4月以降が予定されている。

 堀井長官はまた、健康食品に対する所感を述べ、「高齢化がますます進むことで、健康に対する国民の関心は一層高くなっていくだろう。したがって、健康食品のニーズもますます高まってくる、ということも考えられる」と前向きな受け止めを語りつつ、消費者からの相談が多い状況だと指摘。その上で、次のように述べた。

 「私たち消費者庁の立場としては、消費者の方々がどのように安全・安心なかたちで消費を積極的に進めていけるか──そうしたことを実現するために、さまざまな方とコミュニケーションを取り、いろいろな制度の見直しを進めている。ただ、それは消費者庁だけではできない。安全・安心なかたちで消費者が(健康食品を)消費するためには、健全な市場がなくてはいけない。健全な市場というのは、事業者の方々と一緒になって官民連携で進めていくことが重要だというふうに考えている」

 堀井長官に続いて祝辞を述べた農林水産省の高橋氏も、「産業規模としては100兆円、雇用者数は800万人と、日本の全経済活動の1割強を担っている」と食品産業の重要性を強調したうえで、「食品産業の地位の高さのベースにあるのは、我が国の食品の安全・安心に対する消費者の皆さんの信頼感。そのなかでも健康食品は、食品に対する絶対的な安心感がベースになって、今の市場規模があると思う。他の食品に比べて高額な商品でもあるということもあり、より高いレベルで消費者の皆さまの安全・安心の確保を進めていただきたい」などと業界に呼び掛けた。

前回より活気、一方で検討進む「規制のあり方」

 JAOHFAが新春賀詞交歓会を開催するのは今回が3回目。例年どおり後援に健康と食品懇話会、(一社)国際栄養食品協会、(一社)日本栄養評議会、(公財)日本健康・栄養食品協会、(特非)日本抗加齢協会、(一社)日本チェーンドラッグストア協会、(一財)バイオインダストリー協会、薬業健康食品研究会の8団体を迎えて開催。国内健康食品市場は、2024年に生じた小林製薬「紅麹サプリ」健康被害問題の影響から未だ回復しきれていないものの、前回(2025年)と比べて参加人数が多く、また、活気もあった。一方で、国は昨年からサプリメント横断的な規制のあり方の検討を進めている。行政が求める健康食品の「安全・安心」の一層の向上と、川久保会長が掲げた「すべての人々の健康に寄与する信頼できる商品を提供できる世界」をどう実現するか。健康食品業界の真価が強く問われる年となりそうだ。

【石川太郎】

(冒頭の写真:挨拶するJAOHFA川久保会長(写真左)と消費者庁の堀井長官(同右)/文中の写真:明治記念館を会場にして開催された賀詞交歓会の様子)

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