キューサイ、60周年の節目に未来を描く 「ウェルエイジングカンパニー」として新たな挑戦
「青汁」というカテゴリーを日本に広く浸透させたパイオニアとして、健康食品や化粧品事業を通じて人々の健やかな生活を支えてきたキューサイ㈱は、これまでの60年を支え続けてきた全ての顧客と取引先への深い感謝を表明している。創業以来、常に社会の変化と人々のニーズに応え続けてきた同社は、この大きな節目を機に、単なる商品の提供にとどまらず、人々の生活習慣やその先の人生そのものを豊かに支援する「ウェルエイジングカンパニー」としての新たな挑戦を始動させた。
60年の歩みと2つの大きな転機
これまでの60年を振り返り、同社は、会社の方向性を決付けた2つの大きな転機が存在すると話す。最初の転機は、1982年に開始したケール青汁の製造販売。創業時の65年には煎餅を製造する会社だった同社が、全く異なる分野の青汁事業への参入を決断。まさに大きな転換点だったと当時を振り返る。顧客の健康に対する真摯な思いと、とことん品質にこだわる企業姿勢を貫き、「ケール青汁」を同社を象徴する商品へと成長させた。
2つ目の転機は、2022年に掲げられた「ウェルエイジングカンパニー」という新たな企業理念。これは、単に健康食品や化粧品という商品を販売するだけでなく、顧客1人ひとりの生活習慣や、その先にある人生そのものを支援することを目ざすというもの。2021年に株主が変更になったことを契機に、この理念は社内に深く浸透し、新たな企業風土を醸成していった。
この理念は、同社の主要商品である『ひざサポートコラーゲン』や、スキンケアブランド「コラリッチ」に集約されている。これらの商品は、年齢による身体の変化や肌の悩みを抱える人々に寄り添い、単なる補給やケアではなく、人生を前向きに生きるための自信を提供している。「ウェルエイジングカンパニー」として、同社は今後もエイジングによる悩みを解決できる商品の拡充に注力していくとしている。


深刻な社会課題「セルフエイジズム」に挑む
60周年を記念する一大プロジェクトとして、同社は、新たなサービスをローンチした。この新サービスは、年齢に対するネガティブな思い込み「セルフエイジズム」という、現代社会が抱える深刻な課題に真正面から挑むというもの。同社が行った調査によると、セルフエイジズムは年齢を重ねるほど強まる傾向にあり、「どうせ歳だから」という諦めの気持ちが、消費や労働、社会活動への意欲低下につながることが分かっている。これは個人の生活の質を低下させるだけでなく、社会全体の活力をも失わせかねない問題とも言える。この課題に対し、同社は、「自身の体の状態を正しく理解し、個々に合った生活習慣を継続することで、年齢を前向きに捉えられるようになる」という信念に基づき、この革新的なサービスを開発した。
新サービスは、コミュニケーションアプリ「LINE」をプラットフォームに、誰でも無料で試せるベータ版として提供される。その最大の特徴は、「はかる・わかる・かわる・つづける」という4つのコンセプトに基づいた、一連のシームレスな体験設計。まず、「はかる」ステップでは、LINE上で質問に答えることで、現在の体の状態を多角的に測定する。この質問項目は、阪和記念病院との共同研究に基づいて作成されたカルテが基になっており、「最近、恋をしていますか?」といった一見健康と無関係に思える質問も、医学的エビデンスに基づいて含まれている。
次に、「わかる」ステップでは、測定結果を分かりやすいレポートとして整理し、自身の体の状態を客観的に把握できるようになる。そして、「かわる」ステップでは、自身の状態に合わせてパーソナライズされた生活習慣の改善策が提案される。この提案には、運動や食事、メンタルケアなど、多岐にわたるアドバイスが含まれる。
最後に、同社が最も重要視しているのが4つ目の「つづける」というステップ。単に対策を知るだけでなく、それを継続できるよう生活習慣として定着させるためのアクションまで一貫して提案する。例えば、毎日の行動を記録する機能や進捗を可視化するグラフなど、モチベーションを維持するためのさまざまな工夫が凝らされている。このサービスは、同社の商品に限らず、他社の商品やサービスも提案するオープンなプラットフォームで、真に顧客に寄り添い、共に伴走していく姿勢を示している。当初は肌と運動器に関する測定からスタートし、今後、より多くのエイジング課題に対応できるようサービスを拡充していく予定だという。
長年培った研究開発力と今後の展望
今回の新サービスには、60年の歴史の中で同社が培ってきた「キューサイらしさ」と、卓越した研究開発力が存分に活かされている。特に、主力事業であるスキンケア(コラリッチ)やヘルスケア(ひざサポートコラーゲン)の領域で蓄積した、肌と運動器に関する膨大な知見が、ベータ版の測定項目の根幹をなしている。「今後もさまざまな機関との連携を強化し、サービスをさらに多角的に拡充していく予定です」と担当者は話す。
また、研究開発においては、2023年に九州大学などと共同で画期的な研究を実施した。長年蓄積された健康診断データと生活習慣の情報を組み合わせることで、エイジング課題につながる新たなエビデンスを取得することに成功した。この研究成果は、新サービスとは別のかかちで年内に一般公開される予定。
グローバル展開については、東南アジアを戦略的ターゲットとして事業を拡大している。特に、ベトナム、台湾、シンガポール、モンゴルなどでの販売実績があり、中でも所得水準の高いシンガポールでは、粉末青汁『ザ・ケール』が健康志向の高い層に人気を博している。今後は、宗教的な特性を考慮したマーケティングプランの構築が不可欠となるインドネシアやマレーシア市場への進出も視野に入れている。地域ごとの文化や習慣に合わせた製品展開とコミュニケーション戦略で、今後の海外事業の成功を目指す。

記念サイト、ロゴを発表、「これまで」と「これから」を発信
同社では、「キューサイのこれまでとこれから」をテーマとした60周年記念特設サイトを公開した。サイトには、キューサイの歴史を描いた年表や、顧客の健やかな毎日を応援するキャンペーン企画などを紹介している。また、「これまで」受け継がれてきた思いと「これから」の未来に向けた思いを語る同社社員のインタビューも掲載。
また同社は、創業60周年を記念した企業ロゴを制作した。このロゴは、キューサイ(Q‘SAI)の頭文字「Q」をモチーフに「60」を表現し、色は還暦祝いで使われる鮮やかな赤色を採用。同社では、この色を”進化・期待・挑戦”の象徴として「フューチャーレッド」と名付け、顧客1人ひとりの未来を支えていくという同社の強い意志を込めたという。「年齢を重ねることを前向きにとらえ、心豊かに生きる」というウェルエイジングの考え方の下、この新たなロゴとともに、顧客へさまざまな企画や情報を届けるとしている。

生活者・業界への60周年メッセージ
同社はこれまでの60年間、人々の体と心の健康、そして健康寿命の延伸に寄与することを目指してきた。人生100年時代という新たな時代を迎えるにあたり、同社は、「体が健康であるだけでなく、健康な体で人生をどう前向きに生きていくか」という点に、人々の関心がより一層集まると考えている。長年の歴史で培った信頼と実績を土台に、今後も健康寿命の延伸とウェルエイジングの大切さを社会に発信し続ける。
この60周年を機に始動する新たなサービスを通じて、深刻な社会課題である「セルフエイジズム」の解決に貢献し、多くの人々が年齢を重ねることを前向きに捉え、希望を持って生きられる社会の実現に尽力していくと説明。顧客の人生に寄り添い、共に未来を創造しようとする新たな挑戦が始まる。
同社代表取締役社長の石川順朗氏は、「創業以来、お客さまの声に耳を傾け、おひとりおひとりに寄り添いながら、安全・安心を最優先に、高品質な商品や魅力的なサービスの開発・提供に努めてまいりました。これからも『ウェルエイジング』を核に、新たな価値創造へ挑戦し、健やかな未来を共に育んでまいります」とコメントしている。
<COMPANY INFORMATION>
所在地:福岡県福岡市中央区薬院1-1-1
TEL:092-724-0831(代表)
URL: https://corporate.kyusai.co.jp/
事業内容:ウェルエイジング商品の開発・販売











