クリルオイル、3つめの機能性表示 【機能性表示食品届出DB更新】肌の潤い守るのを助ける、アーケルが届出
消費者庁は3日、機能性表示食品の届出データベースを更新した。新たに8件の新規届出の情報を公開。既存機能性関与成分のクリルオイル由来EPA・DHAについて、新規の機能性表示を行う届出が含まれる。この日の更新で、2025年4月1日以降に同庁へ提出された新規届出の公開件数がようやく80件に達した。
クリルオイル由来EPA・DHAの新規機能性表示は、肌に対する機能を訴求する内容。PRISMA2020準拠のシステマティックレビュー(SR)に基づき、「肌が乾燥しがちな方の肌のバリア機能(保湿力)を高め、肌の潤いを守るのを助けることが報告されています」という表示の届出が行われた。
届出者は、「SUPERBA Krill(スパーバクリル)」のブランド名で知られるクリルオイルを製造・販売するノルウェー企業Aker(アーケル)社の日本法人、Aker BioMarine Japan㈱(東京都港区)。
クリルオイルに含まれるEPA・DHAを巡っては、これまでに「靴下をはいたり脱いだりする時の膝の違和感を軽減する機能があることが報告されています」、「健常な高齢男性の加齢によって低下する認知機能の一部である、記憶を維持する機能や注意力を維持する機能があることが報告されています」といった機能性表示の届出が行われていた。今回の届出で、領域の異なる3種類の機能性表示が揃ったことになる。
この日の更新では、他に2025年度の届出番号「K」シリーズとしては初の機能性関与成分として、L-テアニン、チャカサポニンの届出がそれぞれ公開された。
前者の機能性表示は「夜間の良質な睡眠(起床時の疲労感や眠気を軽減)をサポートする機能が報告されています」、後者は「食事に含まれる脂肪の吸収を抑えて、食後の血中中性脂肪の上昇を抑える機能、肥満気味な方の体脂肪、お腹の脂肪(内臓脂肪、皮下脂肪)、ウエスト周囲径、体重の減少をサポートすることで、高めのBMIを改善させる機能が報告されています」。いずれもPRISMA2020準拠のSRを科学的根拠とする。
10月のデータベース更新は今回が初めて。消費者庁は先月、計7回のデータベース更新を行い、31件の新規届出に対して届出番号を付与し、公開した。
【石川太郎】

2025年9月のデータベース更新
:【2日】没食子酸と還元型Q10、25年度初 それぞれSRで
:【4日】クマイザサ由来成分、25年度初 SRで届出
:【8日】Kシリーズ、ようやく50件超える 第1号公開から2カ月余り
:【12日】新規届出1件、HMPAのみ 一方で撤回届出32件、4月以降累計283件に
:【17日】排尿ケア機能、中高年「男女」に訴求 ノコギリヤシエキスが対象広げる
:【19日】乳酸菌TWK10が機能性関与成分に 中原が届出、機能性表示に「筋肉量維持」
:【29日】ビルベリー、2025年度の第1号 オムニカ主宰のSRで届出