紫茶エキスにGLP-1分泌促進機能 オリザ油化、細胞試験で確認し特許出願
オリザ油化㈱(愛知県一宮市)が販売するサプリメント原材料の「紫茶エキス」に、血糖値の調整に重要な役割を果たすなどと言われるグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)の分泌を促進させる機能のあることが、細胞試験で確認されたという。
同社が23日までに発表した。紫茶特有の機能性成分を活用した技術として、特許出願も行ったという。
発表によれば、同社が供給する紫茶エキス-WSPと、その含有成分であるポリフェノールの一種、1,2-ジガロイル-4,6-ヘキサヒドロキシジフェノイル-D-グルコース(GHG)に、GLP-1分泌促進機能があるかを細胞試験でそれぞれ評価した。
その結果、紫茶エキス-WSPに有意なGLP-1分泌促進機能が確認された他、GHG単独でも同様の機能が示唆されたという。
海外では「PurpleForce」などの登録商標で販売されている同社の紫茶エキスは、ケニア茶葉研究財団が開発した新種のお茶を基原材料にしたもの。緑茶など、他のお茶には含まれないとされるGHGが有効成分として規格化されており、同社らによるこれまでの研究で、運動パフォーマンス向上や体重減少などの機能性を期待できることが分かっている。
GLP-1は、食事を摂取した際に、小腸の細胞から分泌されるホルモンの一種。血糖値上昇時にインスリンの分泌を促進したり、血糖を上昇させるホルモンのグルカゴンの分泌を抑えたりする働きがあるとされ、「血糖値調整ホルモン」などとも呼ばれる。
中枢神経系に働き、満腹感を高める効果もあるとされ、近年、いわゆる「ダイエット」の観点からも注目を集めている。
【石川太郎】
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