ライザップ、サプリの自主回収を発表 『COMMIT WITH LIMIT+』の一部に医薬品成分が混入
RIZAPグループ㈱(東京都新宿区、瀬戸健社長)は20日、子会社のRIZAP㈱が販売したサプリメント『COMMIT WITH LIMIT+』の自主回収を発表した。原材料の1つに、医薬品成分のエフェドリンが「誤って混入した可能性がある」としている。回収対象は、23年4月27日から24年9月11日までに出荷された同商品で、商品パッケージ裏面右下に記載の賞味期限が2025年3月及び同年5月並びに26年3月とされているもの。
同社の発表によれば、原材料の1つに含まれていたエフェドリンの含量は「微量」で、現在ままでのところ「健康への影響は報告されておりません」。予防的措置として自主回収を行う、としている。エフェドリンは、葛根湯などの漢方薬に用いられるマオウ(麻黄)という生薬に含まれる成分。気管支拡張や血圧上昇などの効能があるとされる。
故意でなくとも医薬品成分が含まれるサプリは、無承認無許可医薬品に該当する恐れがある。同社は、自主回収の発表に先立つ今月12日、エフェドリンが含まれる可能性があるとして同商品の販売一時休止と調査の実施を発表。また、同商品の購入者らに対して、使用を停止するよう呼び掛けていた。業界からは、医薬品成分混入の恐れが判明した時点で自主回収を行わなかった同社の対応に疑問の声も上がっている。
原材料の1つにエフェドリンが混入した理由について、同社は発表で説明していない。ただ、同原材料を供給した国内の企業は、製造工程における微量のコンタミネーション(混入)が原因だったと見ている。小林製薬「紅麹サプリ」健康被害問題と同様に、原材料の製造・品質管理に問題があった可能性がある。
【石川太郎】
(冒頭の画像:自主回収を伝えるRIZAPグループの発表文書)