消費者庁は5月30日、機能性表示食品の届出データベースを更新した。新たに情報公開した新規届出は、計21件（錠剤・カプセル剤等の加工食品＝サプリ18件、サプリ以外の加工食品7件、生鮮食品ゼロ件）。㈱ファーマフーズ（京都市西京区）が届け出た新規の機能性関与成分が公開された。

　ファーマフーズが届け出たのは、ブドウ発酵物由来グルコシルセラミドとブドウ発酵物由来セラミド。グルコシルセラミドは、これまでに米由来をはじめパイナップル由来などが届け出されている既存の機能性関与成分だが、ブドウ発酵物由来は今回が初。公開された届出資料によれば、両機能性関与成分は、ワインの発酵工程で得られるワイン粕を原料にしたワイン発酵物エキスに含まれる。

　同社が届け出たのは、『セラミノール』を商品名とするサプリ。また、両機能性関与成分について届け出た機能性表示は、「肌の乾燥が気になる方の肌のバリア機能（保湿力）を維持し、肌の潤いを守るのを助けることが報告されています」で、ほかの由来のグルコシルセラミドやセラミドと同様に肌への機能を表示する。

5月の更新回数、GW挟むも延べ13回

　この日の更新で公開された新規届出21件は、全てが3月25日の1営業日に消費者庁へ届け出られたもの。2024年度分の届出の最終受付日となった同28日まで、3日を残す。今後、1日平均20件の新規届出が積み上がっていくと、24年度の公開ベースの届出件数は、過去最高の21年度1,445件を大きく上回る。

　大型連休を挟んだ5月のデータベース更新回数は、延べ13回を数え、累計で241件の新規届出が積み上がることになった。通常、単月当たりの公開件数は、多くても100件台。改正機能性表示食品制度への対応を睨んだ新規届出が数多く行われたとみられる。

【石川太郎】

25年5月のDB更新
：【1日】5月最初の更新、届出日上はまだ2月　改正制度施行後の届出、公開しばらく先
：【2日】ラクトフェリン、第5の免疫ケア成分　1960年代から研究の森永乳業が届出
：【9日】新規成分、白甘藷由来糖ペプチド　高め空腹時血糖の上昇抑える、富士産業が届出
：【14日】γ-オリザノール、角層水分量を増加させる　食用こめ油で新規のヘルスクレーム
：【15日】イオンの大豆もやし製品の届出が公開　今月5回目の更新、14日に続き2日連続
：【16日】新規届出、分類別ではサプリ優勢　その他加工食品と比較、変化の兆しも
：【20日】メイラード反応で生成される関与成分　日清ヨーク、「DDMP」届け出る
：【21日】アルギン酸Ca、サプリとして届出　専門メーカーのキミカ、最終製品臨床で
：【22日】機能性表示に「血管年齢」盛り込む　東洋新薬、フラバジェノールで
：【23日】異例の4日連続更新、新たに16件　年度末の3月、月半ばで110件超に
：【27日】今月11回目の更新、新規19件追加　3月23日届出分まで公開進む
：【28日】止まらぬ更新、今月12回目　3月24日提出の新規届出21件が公開