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紅麹サプリと死亡との関係は不明のまま 情報収集から認定まで、委託先の臨床試験機関が実施

 3月28日、大阪市内で開かれた小林製薬㈱(大阪市中央区、豊田賀一社長)の定時株主総会では、取締役会の議長を社外取締役が務めるようにする定款変更議案などが否決され、改めて創業家の底力を見せつけたかたちとなった。
 同日夕、株主総会を受けてオンラインによる記者会見を開催した同社は、新体制発足に関する報告を行った。
 会見では、同社が販売したサプリメント『紅麹コレステヘルプ』を摂取して健康被害を受けた被害者の補償対応を巡る質問も出た。これに対して同社は、3月25日時点で約1,250人、そのうち、返送された補償申請書類を受け取ったのが約800人、書類確認済みが約650人で残りの150人が確認中とした。

 他方、紅麹サプリ被害救済弁護団(弁護団長:日髙清司弁護士)によれば、健康被害による死亡者について、商品との因果関係はまだ1件も認定していないという。では、小林製薬はどのようにして因果関係を調査しているのか。

 同社によれば、「遺族からの同意を取得した上で医療機関に対し、詳細情報の確認・調査を実施。調査内容は各事例の具体的事情に応じて医療機関に対して質問事項への回答や診断書・診療記録・検査資料等の提出を依頼し、情報・資料を収集している」という。同社が臨床試験などを委託している専門機関を通じて情報収集を行い、必要に応じて複数回実施した上で、同機関の医療専門家によって死亡と紅麹コレステヘルプなどとの関連性について判断を行う。

 委託先の臨床試験機関との利益相反の疑いについて同社は、「評価の客観性・公正性を確保すべく、専門機関との契約において、業務が客観的・中立的立場から行われるべきことを明示的に合意しているため、同機関の評価にバイアスがあるとは考えていない」としているが、同機関名の公表は差し控えるとしている。
 その理由として、「同機関から非公表のご要望をいただいており、公表によって迷惑をかけたくない」と説明している。

【田代 宏】

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