25日の届出更新、胃の健康ケアで2例目 初の成分にゲッケイジュ葉、オーラルケアで
一時的な「胃の負担をやわらげる」
クオリティ・オブ・ライフ(QOL)にかかわるヘルスクレームを行う機能性表示食品の届出が25日公開された。
「一時的な胃の負担をやわらげる機能」が報告されている旨を表示するもので、機能性関与成分は乳酸菌。具体的には「LG21乳酸菌」で、同乳酸菌株を保有する㈱明治(東京都中央区)が、『プロビオヨーグルトLG21』を機能性表示食品として初めて届け出た。
胃に対する機能を訴求する届出は初めてではない。2019年3月、「食後の胃の負担をやわらげる機能があります」をヘルスクレームにしたヨーグルトを、㈱ヤクルト(東京都港区)が届け出ている。乳酸菌飲料の『BF‐1』を届け出たもので、機能性関与成分は、ビフィズス菌のB.ビフィダムY株。
これ以降、胃への働きを直接的に訴求する届出が公開されたことはなく、LG21が2例目。胃の健康ケアをめぐり、一定の科学的根拠を持つ機能性食品素材は国内外にあり、今後、3例目、4例目が出てくることも期待できそうだ。検査で異常は認められない一方、胃に一時的な不調を感じる機能性ディスペシアと呼ばれる現象を抱える人が国内で少なくないとされる。
ゲッケイジュ葉、常磐植物化学が「エキス」で届出
同日にあった機能性表示食品の届出データベース情報の更新では他にも、オーラルケア(口腔ケア)領域では初となる「エキス」の届出が公開された。
植物抽出物メーカーの㈱常磐植物化学研究所(千葉県佐倉市)が、ゲッケイジュ葉エキスを機能性関与成分として届け出たもので、初の機能性関与成分。ヘルスクレームは、「健常な女性の歯ぐきを丈夫で健康に保つ機能があることが報告されています」とした。
同エキスは、「ローレッシュ」の製品名で、同社が以前から製造販売を手掛けていたオーラルケア対応の抽出物。エキスを機能性関与成分とする場合、規格する必要のある「指標成分」は、デアセチルラウレノビオリド、コスツノリドの2成分とした。
ゲッケイジュ葉エキスの届出が公開されたことで、エキスの届出件数は累計で8件になった。
サビンサジャパンが初の届出 まずはルテイン
また、植物抽出物を中心に原材料販売を展開する㈱サビンサ・ジャパン・コーポーレーション(東京都豊島区)による初の届出が公開。研究レビューに基づき、ルテインを機能性関与成分にしたアイケア領域のサプリメントを届け出た。同社では、「バイオルテイン」の製品ブランド名でルテイン含有マリーゴールド抽出物の販売を手掛けている。
他に、生鮮食品の枠組みで、「上州地鶏(ムネ肉)」の届出が公開された。イミダゾールジペプチドを機能性関与成分にしたもので、一時的な疲労感を軽減する機能が報告されている旨が訴求されることになる。
上州地鶏は、群馬県の育成品種。県がサポートするかたちで、県内の鶏肉加工・販売会社㈱クリチク(伊勢崎市茂呂南町)が届け出た。県の育成品種が機能性表示食品になるのは今回が初。
(冒頭の画像:LG21を機能性関与成分にしたヨーグルトの表示見本。消費者庁の届出データベースより)
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