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食の10大ニューストップに健康被害 「紅麹サプリ」問題、国セン消費者問題10大項目にもランクイン

 食に関する情報を発信する記者や編集者らで構成される「食生活ジャーナリストの会」(畑中三応子代表幹事、会員約130人)は18日、2024年食の10大ニュースを発表した。会員の投票数をはじめ「歴史的価値から見たニュースの価値・重要性」などの基準に基づき第1位に選考したのは、小林製薬「紅麹サプリ」健康被害問題だった。また、この問題を背景に、サプリメント形状の機能性表示食品の製造・品質管理にGMP(適正製造規範)の義務がかかったことを、第8位に選んだ。GMP義務化は2026年9月から完全実施される。

 複数の死者を含む健康被害が報告された小林製薬「紅麹サプリ」問題は、(独)国民生活センター(山田昭典理事長)も、消費者問題に関する2024年の10大項目の1つに選定した(11日発表)。この問題を受け、機能性表示食品と特定保健用食品について、健康被害情報の行政機関への報告が義務化されたことに着目した。国センは発表で、この問題について以下の解説を付けた。

 「小林製薬㈱の紅麹を原料とするサプリメントによる健康被害が発生しました。当初、同社は医師から症例等の報告を受けていたのにも関わらず、社内において、原因や因果関係の究明に焦点を当てるなどして迅速な情報提供がなされず、結果として消費者庁や大阪市への情報提供までに約2か月もの期間を要しました。

 こうした背景等を踏まえ国は、機能性表示食品制度等に関する今後の対応について検討し、機能性表示食品等に係る健康被害(医師の診断を受けたものに限る。)の発生及び拡大のおそれがある旨の情報を得た場合は、当該食品との因果関係が不明であっても速やかに都道府県知事等及び消費者庁長官に情報提供することを、食品表示法に基づく『食品表示基準』における届出者の遵守事項とするなどの措置を実施しました(9月1日施行)」

食生活ジャーナリストの会、2024年「食の10大ニュース」
①紅麹サプリで健康被害
②〝令和の米騒動〟発生、米価高騰
③伝統的酒造り、ユネスコ無形文化遺産に
④今年も続く食品の値上げ、エンゲル係数も上昇
⑤厚生労働省が「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」公表
⑥おにぎりブーム続き、全国で専門店増える
⑦食料・農業・農村基本法改正、食料安保が基本理念に
⑧サプリメント形状の機能性表示食品、GMP義務化へ
⑨健康日本21(第三次)、果物の1日摂取量目標値を200gに
⑩能登地震、水産業などに打撃

国民生活センター、消費者問題に関する2024年の10大項目
◆能登半島地震や度重なる豪雨など、自然災害相次ぐ 「災害便乗商法」も発生
◆紅麹を原料とするサプリによる健康被害拡大 健康被害情報の報告を義務化
◆越境消費者相談の件数が大幅増 インバウンドの回復に伴い「訪日観光客消費者ホットライン」
への相談も増加
◆害虫・害獣駆除やロードサービスなどの想定外の高額請求にかかるトラブルが若い年代で増加
◆サポート詐欺 高齢者のトラブルが後を絶たず
◆「スキマ時間に気軽に稼げる」などとうたう副業に関する相談が増加
◆「訪問購入」に関するトラブルの相談、引き続き多く寄せられる 中には犯罪まがいの事例も
◆消費生活用製品安全法等の改正 海外から直接販売される製品の安全確保や子ども用の製品に
よる事故の未然防止に対応
◆「ステマ広告規制」 措置命令相次ぐ
◆集団的消費者被害回復訴訟に関し、初の最高裁判所判決が出される

【石川太郎】

(冒頭の写真:腎機能障害の健康被害が報告された小林製薬の「紅麹コレステヘルプ」)

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