神奈川県警、寿食品の元社長ら逮捕 14日、不正競争防止法違反容疑で身柄送検
神奈川県警生活経済課は13日、寿食品の元社長ら5人を不正競争防止法違反(誤認惹起行為)の疑いで逮捕、きょう14日、身柄送検した。
送検されたのは、元社長の鹿島敏裕(63)、元取締役の鹿島茂裕(55)の他、工場長ら3人の合わせて5人。
県警の発表によれば、5人は共謀の上不正の目的で、昨年5月24日頃から10月20日頃までの間、同社が仕入れた外国産の豚肉または鶏肉、外国産と国産の豚肉を混ぜ合わせた食肉を14回にわたり、取引に用いる書類である産地証明書などに「豚肉の産地は関東地方になります。(千葉、栃木、群馬、茨城、神奈川)」などと記載し、原産地について誤認させるような表示をした上、同9月11日頃から10月20日頃までの間、18回にわたり、相模原市津久井学校給食センターなど12カ所に対し、豚肉など合計1,772.2kgを納品した疑いがかけられている。
寿食品は1960年6月に創業。神奈川県内の社員食堂や公立小中学校、病院、介護施設、自治体運営施設で調理受託業務を手掛けていた。
一時は19億円を超える売上髙を示したものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、2023年1月期の売上は約13億円まで縮小。その後、産地偽装が発覚して信用力が低下し、同6月14日、横浜地裁より破産開始決定を受けている。
【田代 宏】